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Il testimone...

人生朝露の如し 一日を大切に記していきます

あの追悼演説に込められた思い

先日、帰りの電車の中で、ニュースを見ていたところ(いえ、普段からこんなことばっかりはしていませんぜ。)、関連リンクに、ふとあるblogを見つけた。
 そのblogにアップされたエントリには次のように書かれていた。

 故人への追悼を述べる際には、ネガティブな意味合いを込めた侮蔑や中傷、毀損に資することは厳に慎むべきであり、大人、社会人としてのデリカシーがそこに機能しなければ、ご本人の人格と品位が疑われかねません

 出典『博士の独り言

 これを見て、私は国会での、ある出来事を思い出した。尾辻秀久さん(自民党)による山本孝史さん(当時、民主党)の追悼演説である。

 国会で追悼演説は毎年のように行われているけれど、これほどまでに魂の込められた演説を私は他に知らない。

 先日、ある与党議員が、中川昭一元財相や軍事評論家の江畑謙介さんがお亡くなりになって「死人に口なし」になったことを良いことに、好き放題blogで書いている、と人づてに聞いた。

 私の死生観を押しつけるわけではないが、相手が亡くなってからその人の人格を咎(とが)めるようなことを言うのって卑怯じゃないだろうか。


 私もまた、おおかたの人がそうであるように、死者に鞭を打つようなことは慎むべきだ(死後まもない人の場合は特に)という考えには大いに賛成だ。(そもそも、このような認識が国民の間で共有されているから、我が国で死刑制度が存置されているのである。)


 短い一生の中で、論敵と呼べる相手と正々堂々言論の世界で勝負すればいいのに、どうもこの与党議員は、卑怯なことに、相手が口を利けなくなった途端に、やれ「不自然な死は多く「金」の問題と関係がある」とか、「擬似専門家」などと根拠のないことを言って、死者の名誉を傷つけている。


 死者の名誉は法律上保護された利益であることくらいは知っておいてほしいものだ。
(民事では『落日燃ゆ事件』東京高判昭和54年3月14日判時918号21頁。また、刑事では、刑法230条2項。)

 また、立派な巨大与党に所属する国会議員の一人なのだから、最低限、死者に対して物の言い方というものを弁(わきま)えるべきだ。でなければ、これまで自公政権に対してしてきた「失言」批判がブーメランとして返ってくることになろう。


  
  

テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2009/10/15(木) 23:32:47|
  2. 政治
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