【副鼻腔炎】私の症状と治療(13)病気をネットで調べること
2 そのため、耳鼻科にかかる前に、自分の症状をネットで検索することにしました。ある程度似たような症状の病名を知ることができたのは良かったのですが、私の場合は、ネットで病気を検索することによってかえって精神的に追い詰められる失敗を犯したのも事実です。
3 前にも書いているように、ネットで症状を調べると、自分の症状にかすっている病名は何個が出てくるんですが、最終的には「ガンの可能性があります」「医師の判断に従って下さい」という記述で終わるのです。
私の場合は、「あー、俺は脳腫瘍で頭が痛いのか…」などと、ネットの記載通りに信じて落ち込んでいました。
なら、すぐ病院に行って診断してもらえ、という話なのですが、耳鼻科に通院するようになっても、1週間、ほとんど症状が改善しないばかりか、抗生物質の副作用も相俟って、どんどん体調が悪くなり、全身の倦怠感がひどくなってきて、日常生活に大きな支障を伴うようになりましたから、結局、またネットで調べちゃうんです。
で、「あ、治っていないということは、副鼻腔炎じゃなくて髄膜炎なんじゃないか」とか、「誤診で脳腫瘍を見逃しているんじゃないか」なんて、本気で疑うようになっていました。
4 私の場合は、副鼻腔炎の典型的な症状としてネットで掲げられている・・・
この症状のうち、私に当てはまらないものを灰色にしていますが、御覧にいただければ分かるように、私にぜんぜん当てはまらないんですよね・・・。<症状は、痛みと鼻汁(びじゅう)です。かぜ症状が先行し、続いて膿性の悪臭を伴う鼻汁がみられます。上顎洞に炎症を起こした時には頬部の痛み、篩骨洞に炎症を起こした時には眼の内側の痛み、前頭洞に炎症を起こした時にはおでこの痛み、蝶形骨洞の炎症では頭痛や頭重感が特徴です。
一般に片側にだけ発症し、発熱は軽微です。まれに副鼻腔の炎症が眼や脳に進むことがあります。眼に及ぶとまぶたがはれたり、視力が落ち、脳に及ぶと強い頭痛や意識障害が起こります。 >
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10C21000.html(goo!ヘルスケア)
肩こりが酷くなるとか、後鼻漏が酷くなるとか、書いてませんし、手足の倦怠感などという症状もまったく関係ないようにも見えますね。
結果、私の中では、「俺は本当は副鼻腔炎じゃない・・・」という不安が生じるわけです。
5 ネットで毎日のように病気を調べていた私ですが、今、冷静に考えますと、次のように総括することができます。
<ネットで病気を調べることの良い点>
・初診に適した科がどこか指標を得ることができる。
・確定診断があった場合に限り、自分の治療方針を調べることができる。
<ネットで病気を調べることの悪い点>
・素人判断で闇雲に病気を調べることになる。(見当違いな病気を調べ続けることになりかねない)
・結局、不安感しか残らない。(腑に落ちるような病名がない限り、堂々巡りとなり、不安がかえって増幅する。)
・民間療法や効果不明確な食材の購入を誘導するサイトがかなり多い。
(「○○は△△を食べれば治る!1パック5,000円から!」というようなサイト。たいていこういうサイトには、「病気は病院では治らない」として病気の深刻さを強調し、不安を煽る不適切な記述が多い。)
6 特に最後のステマには苦しめられました。症状をネットで調べていると、「○○を食べて△△が治った」というようなサイトに必ずアクセスすることになります。(アクセス数が多いのか、検索サイトでも上位に表示されるんですよね。)
そこには、「○○はもう治らない」「△△を食べて治ったとの声が多数!」というような触れ込みが書いてあるんです。ページの最初のほうは、淡々と病気の説明が書いてあり、それを見て不安にさせられたところで、ページのラストで商品の紹介が掲載されている、というパターンです。
薬事法ギリギリだと思いますが、こういうページのせいで不安が強くなったのは事実ですね。元気なときは絶対に引っかからなかったと思いますけど、自分が病気になって心が弱っていると、こういうサイトの記述に重みが出てくるんです。
(治ったという声は紹介しているけど、治るとは書いてないことが多いのが狡いところ。)
ただ、私も「えー、病院では治らないの!?」ってちょっと信じ込まされそうになりました。平気で「薬を使わずして!」って書いてあったりしますからね。
心が弱っているときは、簡単に引き込まれます。
もちろん民間療法で病状を改善させている例は少なくないでしょう。
しかし、医師の治療を受けた上で試すとか、医師に問い合わせるとか、そういうことをせずに、「病気に行かなくても(治る)」かのように誘導し、誤信を深めさせる記載をし、いきなり民間療法に飛びつかせるようなやり方はいかがなものかと思いますね。