[メール] 特例会見について

 
            匿名のメールが届きました(拙blogの右カラムからメールを送ることが可能です。)。
 返信先がありませんでしたし、辛辣なお叱りの内容でしたので、こちらに簡単にお返事だけしておきます。

 連日取り上げている、特例会見問題ですが、中曽根元首相が官邸に働き掛けたのではないか、とする話があるのは承知しています。ある人から聞きましたが、今週中に発売するある週刊誌も、中曽根氏の関与を指摘する報道をするそうです。

 そのことをもって、私のこれまでにしてきた指摘が的外れだとのことですが、仮に、小沢幹事長にせよ、中曽根元首相にせよ、内閣の構成員ではない以上、今回の特例措置は極めて不適切なものだと私は考えます。

 それに、彼等の働き掛けに呼応し、結果、政権は官房長官を通じて特例会見のセッティングをしたのは疑いようもない事実です。

 もしこれらを不当な働き掛けというのであれば、官房長官がこれに応じなければいいだけのことだったのです。

 それに、一番悪いのは羽毛田宮内庁長官だから、私のした指摘は的外れだ、とのことですが、今回、宮内庁は最低でも2回(外務省1回、官房長官1回)、要請を拒絶しています。
 それにもかかわらず、官房長官が、再度(しかも同日中に)電話により重ねてこれを要請したことから、しぶしぶ応じたのです。

 むろん羽毛田長官の過去の言動には望ましくないものもありましたが、今回の彼の対応は精一杯のところだったのかな、と善解しています。

 なお、憲法7条の国事行為の中に、本件の会見が当たらないことは同感ですが、だからといって天皇陛下の行為の結果について、内閣が責任を負わなくてもよいことにはなりません。
 天皇陛下が喜んで会見に応じられたから、結果オーライということは断じて言えません。
 天皇陛下に国政に関する権能が認められない以上、内閣は常に天皇陛下の行動に政治的責任を負うと考えるべきです。(このことは、憲法の標準的なテキストに書いてあることですから、一度お読みになるとよろしいかと存じます。)

 あと、今回の特例会見を批判した安倍元首相を馬鹿になさっていますが、安倍元首相が御嫌いなのは伝わりましたが、バイアスがかかりすぎていて、言っていることがよく分かりません。
(安倍元首相が統一協会の信者うんぬんといいますが、そもそも安倍元首相の家は天台宗ですよ…)

 それに加えて、同メールでは、次期国家主席と噂される人物と天皇陛下との会見を特例であっても認めることは、日本にとっても大きな意味を持つ、とされていましたが、私はこれにも反対の意見です。

 そもそも、先に来日した中国の国家副主席は、まだ国家主席ではないのです。もちろん「集金ペイ」(漢字が即座に出てこないので許してください。)は、中共の中でも輝かしい経歴、出自であり、エリートであることは間違いありませんが、現在の政治的序列は上から6番目に過ぎません。
 「喜びの中でお迎えしたい」などと鳩山首相は良く分からないことを言っていますが、百歩譲っても彼が国家主席になった後にそうすべきであって、いったいどんな妄想を膨らませているのだろう、とおもいますね。
 

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[政治] 特例会見問題をめぐる小沢氏会見を見て

 
             私は、皇室と民主主義をユニークに掛け合わせた日本型立憲君主制はこれからもずっと維持し続けていくべきだと思っています。

 現代の象徴天皇制に関しては、賛否両論さまざまな立場から意見がなされていますけれども、私は今の天皇制が一番日本国にとって理想的だと思っています。

 だからこそ、天皇陛下と政治との距離は、一定程度に保たれるべきであって、天皇陛下に政治色を付けるべきではありません。ですから、国の大小・規模にかかわらず、定められたルール(それが法律ではなくても)に従って、天皇陛下を誰と面会させるかは極めて公平に取り扱われるべきです。これは、国民の総意であって、天皇陛下ご自身も望んでおられることだと思います。

 今になって、昨日行われた小沢一郎幹事長の記者会見を見ました。気になった部分を取り上げてみたいと思います。

<--習副主席の会見はいわゆる(1カ月前までに文書で正式に申請する)「30日ルール」にのっとらない形で行われるが
 「30日ルールって誰が作ったの? 法律で決まっているわけでも何でもないでしょ、んなもの。それはそれとして君は日本国憲法を読んでるかね? 天皇の行為はなんて書いてある?」>

 なお、「一ヶ月ルール」は、平成7(1995)年から続けられているそうです。平成7年というと、阪神大震災やオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きた年ですね(てことは、村山内閣のときに作られたルールなのかな?)。

<「天皇陛下の国事行為は、国民の選んだ内閣の助言と承認で行われるんだよ。それが日本国憲法の理念であり本旨だ。何とかという宮内庁の役人(羽毛田信吾宮内庁長官)が、どうだこうだといったそうだが、日本国憲法、民主主義というものを理解していない人間の発言としか思えない。どうしても反対なら、辞表を提出した後にいうべきだ。当たり前でしょ、役人なんだもん」
 「天皇陛下のお体、体調がすぐれないというならば、それよりも優位性の低い行事はお休みになればいいことじゃないですか」>

 ここは、前回のエントリで取り上げた部分ですから、お読みになったかたは、「小沢もやるなあ~」と思うのではないでしょうか。
 小沢氏が指摘するのは、私が「日本国憲法のジレンマ」と言った部分です。天皇陛下の政治的権能の一切を奪った憲法ですが、内閣の助言と承認を受けて、天皇陛下が一定の政治的意味のある行為(公的行為)を行えてしまう、ということです。

 反駁したい気持ちもあるのですが、基本的に小沢氏の言うように、天皇陛下の国事行為は、基本的に内閣が決める、という点で間違いありません。
 小沢氏もその憲法的欠陥を知って、これをうまく使っているのでしょう(悪用とも言えますが。)。

 ただ、何点か細かいことを指摘すれば、<国民の選んだ内閣の助言と承認>という言い方は明らかな誤りです。
 国会(立法権)は、国民が選挙を通じて選んでいますが、内閣(行政権)のメンバーは、国民が選んでいるわけではありません。その証拠に、内閣の中には、民間人を登用することができるなど、国民の民意が直接的に反映されない面があります。

 それと、<日本国憲法、民主主義というものを理解していない人間の発言>というのもおかしいです。
 羽毛田長官の意見を認めることも、日本国憲法、民主主義の要請と言うべきであって、小沢氏のように、「文句が言いたいなら辞めてしまえ」というのは、民主主義の意味をちょっと誤解しているような気がしますね。

 日本の民主主義は、基本的に多元的な価値観を認めることからスタートするものです。
 小沢氏は、先日の訪中で民主主義がよく分からなくなっちゃったのかもしれませんね・・・

<--小沢氏が平野博文官房長官に陛下と習副主席の会見を要請したという報道がある。政治利用との指摘もある
 「天皇陛下の国事行為は内閣の助言と承認で行うことだ。それを政治利用だとかいったら天皇陛下、何もできないじゃない。内閣に助言も承認も求めないで、天皇陛下が勝手にやんの?」>

 小沢さんのような考え方をする憲法学者も結構いますが、やや憲法原理主義的な発想ですね。
 憲法に書いているんだから、何が悪い、と言いたいのでしょう。

 ここで、小沢さんに言って差し上げたいのは、「憲法論を持ち出す前に、第1条くらい読めよ」ということです。

 憲法第1条は、「天皇は日本国の象徴」であって、「国民統合の象徴」である、と書いてあります。
 つまり、天皇陛下は、「内閣」だけのものではない、ということです。天皇陛下のすべてを決めるのは「内閣」だと言わんばかりですが、小沢さんは、なんでしょう、「内務省」復活論者なんでしょうかねえ・・・

<--(官房長官に会見を要請した)という事実関係は
 「私が習近平副主席を天皇陛下とお会いさせるべきだとか、させるべきでないとか、というようなことを言った事実はありません!」>

 小沢氏は、今月9日に国会内で崔天凱・駐日中国大使と会談し、「何とかして習副主席が天皇陛下と会えるようにしてほしい」との要請を受けたため、小沢氏から平野官房長官に電話して、崔大使の要請を伝えたそうです(この程度のことは、ほとんどの新聞社が伝えている公知の事実です。)。

 小沢氏が何をやりたいのか、分からなくなってきました。政権を奪還した後、旧田中派の亡霊にでも取り憑かれちゃったのかしら(ため息)

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[天皇] 憲法の抱えるジレンマ

 
             連日取り上げている「天皇政治利用」に関して、ネットではどのような意見があるのか調べている際に、竹田恒泰・慶応大学講師のブログを発見しました。

 私は、竹田さんのことを以前からテレビで拝見するなどして存じ上げていましたが、憲法学の研究者をされているのは知りませんでした。

 竹田さんのブログを見ますと、「政府の中国副主席会見要請は憲法違反」とのタイトルが付けられたエントリを見つけたので、興味深く拝見しました。
 しかし、どうやら竹田さんも本件が憲法違反であることの根拠までは具体的に指摘できていないように見受けられます。

<断言しよう。宮内庁長官の最大の任務は、時の政権が天皇政治利用しようとした時に、これを阻止することにある。宮内庁長官にとってこれ以上の任務は憲法学的に理論的に存在しない。
 日本国憲法には、政府が天皇政治利用しようとした時、これを阻止する方法が存在しない。このことは日本国憲法の最大の欠陥といえる。>

 宮内庁長官の最大の任務を「天皇政治利用を阻止すること」とするのは、やや厳しいように思います。

 「宮内庁長官にとってこれ以上の任務は憲法学的に理論的に存在しない」とされていますが、そもそも日本国憲法は宮内庁長官の任務(職務)について一切規定を置いていませんから、憲法学者がそれらの指摘をされている例は見たことがありません。

 もっとも、竹田さんもご指摘のように、<日本国憲法には、政府が天皇政治利用しようとした時、これを阻止する方法が存在しない。このことは日本国憲法の最大の欠陥といえる>というのは同感ですね。

 そもそも、憲法は天皇に関してジレンマを抱えているんです。たとえば、以下の規定を見てください。

第4条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

 憲法4条の規定です。
 憲法4条を素直に読めば、天皇には「国政に関する権能」はない、すなわち、天皇は政治的な権能の一切を持っていない、ということになります。
 これを仮に「天皇は政治にノータッチの原則」とでも呼んでおきましょう。

 しかし、天皇の国事行為を定めた憲法7条は次のような規定が置かれているのです。

第7条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
 1.憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
 2.国会を召集すること。
 3.衆議院を解散すること。
 4.国会議員の総選挙の施行を公示すること。
 5.国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
 6.大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
 7.栄典を授与すること。
 8.批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
 9.外国の大使及び公使を接受すること。
 10.儀式を行ふこと。

 憲法7条の規定する天皇の国事行為を見て気づかれたかたもいるでしょう。
 そうです、第4条には「国政に関する権能はない」と書かれているのに、第7条には、衆議院の解散ですとか、憲法改正の公布など、どう考えても政治的な権能としか言いようがないものがあげられているのです。

 つまり憲法は、「天皇は政治にノータッチの原則」があると言う一方で、天皇の国事行為として政治的な事柄をあげているわけです。

 この矛盾に関して、憲法学者は、一般的に次のような説明をします。

1.憲法は、天皇に国政に関する権能の一切を認めない。
2.憲法7条に規定する天皇の国事行為の中には、政治的な行為も含まれているが、憲法7条は天皇の国事行為に際して「内閣の助言と承認」を要求していることから、天皇の国事行為に関する実質上の決定権は内閣にある、と考えられるので、結局、天皇は国政に関する権能を有しないことになる。

 ちょっと難しい説明かも知れませんが、要は、天皇の行う国事行為は、事前に内閣が決めることであるので、政治的判断を天皇が行うわけではない、内閣が決めたことを天皇が形式的に行うに過ぎない、ということです。

 そこで、問題となるのが「天皇陛下の政治利用」の問題です。
 鳩山首相は、官房長官を通じて、天皇陛下と中国国家副主席との会見を要請し、宮内庁は内閣の指示に従って会見をセッティングしました。私を含め、これには「天皇陛下の政治利用」との批判があります。

 しかし、憲法は、早い話が、天皇のすることのすべては事前に内閣で決めるんだ、政治的な事柄を天皇に行わせるのは内閣なんだ、と言っています。
 つまり、憲法は、内閣が天皇陛下を政治利用する危険を半ば認めてしまっているのです。

 竹田さんのおっしゃる「日本国憲法には、政府が天皇を政治利用しようとした時、これを阻止する方法が存在しない」というのも、おそらくこの憲法上のジレンマを指摘するものだと思います。

 もちろん人の行動を規制するのは法だけではありません。倫理、道徳といった価値観もまた人の行動を規律する根拠になるでしょう。
 私は、天皇陛下の日本国の象徴としてお立場を守るためには、やはり天皇陛下が政治的に利用されることはあってはならず、どの国からの要請にも原理・原則、ルールに忠実に従い、常に公平な立場から天皇陛下が会見を受けるかどうか決めるべきです。このことは、天皇陛下自身も望まれていることだと思います。

 平野官房長官は「日中関係は重要だ」の一点張りで、「1ヶ月ルール」を無視して特別に会見をセッティングするよう求めたそうですが、このような不平等な取扱いは断じて容認してはなりません。

 一度、例外を許容すれば、原則は骨抜きになり、原則と例外の逆転を招くことになります。民主党政権は悪しき先例を作るべきではありません。

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[天皇]民主党政権は天皇陛下を苦しませたいのか

 
             意図的に民主党批判のエントリばかりを作っているわけではないのですが、この問題は実に深刻なものだと認識しています。より多くのかたに問題意識を持っていただきたい、と強く思います。

<韓国訪問中の民主党の小沢一郎幹事長は12日午後、ソウル市内のホテルで記者団の質問に答え、天皇陛下の訪韓について「韓国の皆さんが受け入れ、歓迎してくださるなら結構なことだ」と語った。
 李明博大統領は9月、日韓併合100年となる2010年の節目に天皇陛下が訪韓することに期待を示している。韓国国内には植民地支配に対する反省を求める声などがあり、日本国内には天皇訪韓の反対論も根強くある。>

 中国に引き続き、今度は天皇陛下を韓国に行かせるつもりなのでしょうか。

 日本のマスコミは、「日韓併合100年となる2010年」と書いていますが、韓国にとっては、今年が「安重根による伊藤博文暗殺100周年」(先日も大きなセレモニーをやったそうですが)、来年が「屈辱の植民地支配100周年」であって、そのようなときに天皇陛下を韓国に行かせることで、政治的に、国際的にどういう意味を持つのかは容易に想像がつくとおもいます。

 いくぶん韓国の言論界も変わりつつあるようですが、未だに韓国の言論界は、とりわけ歴史論議をする場合には、民族主義的で、きわめて国家主義的な内容以外の内容を排除しており、異論を許すだけの言論空間は社会的に整備されていないのが現状です。

 ですから、韓国の偏狭なるナショナリズムが高揚するようなセンシティブな時期に、我が国の象徴であり、国際的には元首である天皇陛下を韓国に訪問させることは、決して両国にとって良い意味を持たないでしょう。

 小沢幹事長がいったい誰に気を遣っているのかは分かりません。小沢幹事長は、民主党内ではいくぶんリアリストだと思っていますが、それでもつい最近まで「国民の生活第一」などと言っていた政治家が、今では「韓国国民の民意が第一」になってしまっているのは、実に悲しむべきことであって、そのような人の存在で我が国の動静が左右されてしまっていることは恐ろしいことのようにおもいます。
 

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〔天皇〕天皇の政治利用は日本国と日本国民を咎めるだけだ

 
             小沢一郎・民主党幹事長率いる民主党議員団が、13日に訪中・訪韓を終えて帰国しました。

 おおむね両国間の友好を強化するための訪問だと言われていますが、日本国民は物事の評価には両極面からのアプローチが必要だ、ということを知りません。

 その評価は良いか悪いかは論者の好みでしょうが、仮に今回の議員団の訪問(小沢氏はこれを「長城計画」と呼んでいます。)が東アジアの安定を戦略的に裏付ける試みがあったと好意的に評価するとしましょう。
 しかし、これでは物事の評価としては不十分だと言わざるを得ません。

 社会において、すべてはトレードオフの関係にあるのです。
 つまり、一方を求めれば、他方を失う。人間は社会に生きる以上、この二律背反(にりつはいはん)というパラドックスから抜け出すことはできないのです。

 今回の長城計画も同様です。小沢氏らの長城計画により、仮に上記のようなメリットを見いだせるとしても、その代わり、私たち日本国民は天皇陛下の政治的利用を許すという大きな痛手を被ることになりそうです。

 陛下のご体調に配慮して作られた「一ヶ月ルール」を無視して、官邸が二度にわたり宮内庁に対し、強硬に天皇陛下と次期国家主席と噂される国家副主席との会見をプッシュしたのは、小沢氏らの長城計画を成功させるためだ、と私は見ています。

 中国の胡錦涛国家主席が満面の笑みで彼らを出迎えた背景には、中国の国益のために我が国の天皇陛下を政治的に利用させる、ということがあったのではないでしょうか。

 マスコミの多くが、今回の議員団の訪中を手放しで評価していますね。例えば、こんな論評を載せています。

<中国、韓国を訪れた民主党の小沢一郎幹事長は13日帰国し、4日間の日程を終える。胡錦濤国家主席(中国共産党総書記)、李明博韓国大統領と相次いで会談し、両国との友好強化、草の根交流の促進など、東アジアの安定を重視する姿勢をあらためて印象づけた。世界が「米中の二極化」に変わりつつあると伝えられる中、日本の存在感が埋没しないよう、次世代を見据えた未来志向の外交戦略を展開した。>

 どこが「未来志向の外交戦略」なのでしょうか。
 むしろ今回の一件は、未来にわたって、国際親善・友好の名目で天皇を政治的に利用して良いという悪しき先例を生み出すことになるだけでなく、日本国と日本国民の両者の立場を貶める最低のおこないである、と言うべきです。

 また、今回の民主党議員団の訪中ですが、マスコミは「米国への牽制」の意味合いもあるとしていますが、私は、「"米国への牽制"という名の自作自演」だと考えています。
 普天間基地の移設は確かに重要な問題ですし、日米の関心事の一つですけれども、この件で米国がマスコミが報ずるほど怒り狂っているようには見えません。むしろ、米国は、日本がいつまでも決断を下さないことに戸惑い、日本政府の行動を理解できないでいる、ように思います(鳩山首相は「最後は私が決断する」と言っていますが、米国からしてみれば、それは「あたりまえ」のことなのです。米国は、日本側の対応を待っている状態に過ぎません。近時の日米対立は、政権が勝手にあおっているだけのことであって、政治的な軋轢はほとんど生じていないのではないでしょうか。)。

 さらに、小沢氏が訪中時に、中国国防相に対して「軍拡路線にくぎを刺した」ことを、マスコミは高く評価しているようですが、それも当たり前のことです。そのようなことすら言えないのであれば、戦略外交など夢幻に等しいと言えます。

<歴史的な政権交代があった。鳩山政権にも民主党にも不慣れはあろうが、天皇の権能についての憲法の規定を軽んじてはいけない。この大原則は、政治主導だからといって、安易に扱われるべきではない。今回の件を、悪(あ)しき先例にしてはいけない。 >

 と朝日新聞の社説が言うように、今回の一件は、中国の国益を優先するあまり、我が国の皇室、ひいては、日本国と日本国民を咎め、天皇陛下の築いてきた歩みを崩潰させることに繋がるだけだ。
 

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