オバマ大統領の支持率下落止まらず

 日本では、プラハ演説「核なき世界」の提唱以降、オバマ米大統領の評価が高まっていますが、アメリカ国内では鳩山政権と同様、発足当初は極めて高い支持率ではあったオバマ政権の支持率は下降を続けています。

 各社の調査を見ても、オバマ大統領の支持率は50パーセント前半、中には49パーセントと50パーセントを下回る支持率に落ち込んだ、とする調査もありました。
 テロとの戦いが国民ウケして支持率を上げたブッシュ政権と異なり、オバマ大統領には支持率回復の特効薬がありません。

 オバマ政権が支持率を下げているのは、経済政策、雇用対策に加え、医療保険制度改革を巡る国民の不信感、失言などが原因といわれていますが、最近は、オバマ大統領の外交手腕を問う声も大きくなっています。

 アメリカの中国への接近も戦略がないとする意見もあります。
 その証拠に、先日行われた米中首脳会談後の記者会見では、アメリカが中国からの要請に屈服し、記者からの質問を一切禁止するという異常な会見をしました。アメリカは中共独裁体制に敗北して、報道の自由を保障することをやめたのです。

 鳩山内閣が彼の二の舞にならないことを願ってやみませんが、ここ最近の内閣不一致を見ていると、どうやら同じ道をたどりそうです。
 早くも鳩山内閣は支持率40パーセントを覚悟したほうがいいでしょう。

theme : オバマ大統領・政権
genre : 政治・経済

  

この程度の認識では自衛隊員の生命の安全を確保できない - ソマリア沖海自派遣

 最近よく話題になっている「ソマリア沖の海自派遣」。この程度の認識で派遣される自衛官の生命の安全が心配です。

 産経新聞。
 【麻生首相インタビュー詳報(4)完】ソマリア沖の海自派遣「自衛官襲う強盗いるかね」
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090110/plc0901102113009-n4.htm
 

海賊ですから。そういった、陸(おか)でいえば、陸でやって、陸上でいえば強盗ですから。そういうものから襲われるというのを何もしないで放置しているというのは、これは日本の国家として、なんとなく日本の船が襲われてなきゃいいんじゃないかという種類の話じゃないじゃないかねえ。世界中でみんなこれいろいろ海軍を出し、そういった取り締まりをやっているんであれば、日本もそれに参加して、まずは海上警備行動、やれる範囲がありますから、そういったもので出ていく。

 揚げ足取りみたいになりますが,ソマリア沖の「海賊」の実態を麻生首相は知らないのでしょうか。
 「陸でいえば強盗」・・・などというレベルではないことくらい知っておいて欲しいものです(怒)
 首相は「海賊」=「パイレーツ・オブ・カリビアン」とでも思っているのでしょうか。
 日本の新聞はなぜか「海賊」を「元漁師」と書いていて,みずから無知をひけらかしているのですが(笑),ソマリア沖で展開する「海賊」は準海軍。他国の軍隊に負けない装備と実戦訓練を積んだ組織犯罪のプロ集団です。

 少なくともそこに、なんていうの、自衛官が出てきてよ、自衛官に襲いかかる強盗っているかねえ、ふつう。

 もはや仰ることが妄想の域に達し始めている麻生首相・・・(笑)。
 この首相の認識は致命的かもしれません。この程度の認識で海自を派遣するわけにはいきません。

 で、撃たれた場合、撃ち返せるわけですから。そういった意味で、まずはそれでやって。

 いやいや,麻生首相(汗)。
 <撃たれた場合>って,撃たれちゃ困るんですよ。普通の軍隊なら撃たれないためにpreventionあるいはpreemption,つまり,予防的先制攻撃するわけで・・・。

 皆さんもご存じのように,日本の自衛隊は正当防衛状況下でないと具体的な武力行使ができないことになっています。すなわち,実際に隊員が撃たれるしかない。
 それなしには船体に威嚇射撃すらできないのが現状です。

 だからこそ国会は「現状で隊員の生命の安全が確保できるのか」を議論しているのであって,麻生首相は国会の議論の内容を理解しているのでしょうか。

 しかし、派遣される自衛官のことも考えたら、これは危険で、丸腰でとかいう話やら、よくある話でしたけれども、われわれはカンボジアにPKOを派遣したとき以来、殉職者も出しますんで、そういった意味では十分にそういったものを考えてやる配慮は、やっぱりそういった危険な地域に行かせる立場としては、そういったものを十分に配慮してやるのが当然だと思います

 ん・・・?<カンボジアにPKOを派遣したとき>の殉職者?
 まさか高田晴行さんのことを言っているんじゃないでしょうね?!高田さんは自衛官じゃないよ,麻生さん・・・

 ただ、時間的なことをいいますと、もうかなりあちゃこちゃ、あちゃこちゃになって、まだ日本人は襲われていないだろうとかなんとかいう種類の話ではないんじゃないかと私自身は思いますけれどもね。

 これも眉唾な話。麻生首相って,国際問題に疎いのでしょうか。
 <日本人は襲われてい>「る」んですよ!麻生さんっ!!ソマリアでは日常的に日本人や日本国籍の船が襲われていることくらい知らないのですか!(涙)

 海自をソマリア沖に派遣するかどうかの議論の前に,政治家たちのソマリアに対する認識を質したいものです。
 

tag : ソマリア 海上自衛隊 パイレーツ・オブ・カリビアン 海賊 麻生首相 高田晴行

  

もう戦争を思想で語るのはやめないか - イスラエルによる攻撃の前に沈黙する人たち

毎日新聞
 <社説:ガザ地上侵攻 米国はイスラエルを止めよ>
 http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090107k0000m070136000c.html

 これは自衛のためだと言って殴り続ける。血まみれになった相手が抵抗したと言っては、また馬乗りになって殴る。しまいには、こぶしだけでなくバットやゴルフクラブでも殴り始める。通行人は見守るだけ。警察官は「自衛のためだから仕方がない」と澄ましている−−。
 空爆に加え地上作戦が始まったガザ(パレスチナ自治区)で起きているのは、そんな出来事ではないか。国連も含めてイスラエルの軍事行動をすぐに止められる国や機関はありそうにない。時に世界の警察官役が期待される米国も、「イスラエルは自国を守る決断をした」(ブッシュ大統領)と同盟国を擁護する。

 毎日新聞の社説を読んで思ったのは,毎日新聞も<イスラエルの軍事行動>に反対してはいますが,結局イデオロギーでしか戦争を語れていない,ということです。

 しかも毎日新聞の社説が「オバマ」を一言も触れていないのには驚きです。「初の黒人(アフリカ系)大統領」に対して,批判することが人種差別にあたるとでも思っているのでしょうか(汗)。
 金のための戦争を好んでしてきたブッシュ大統領に対して,米国の民主党はイデオロギーで戦争に関与してしまう恐ろしさがあります(米国の民主党が平和政党だと信じている日本人が多すぎます・涙)。

 AFP通信。
 <イスラエル国防相が攻撃を正当化、オバマ氏のコメントも引き合いに>
 http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2553128/3639910

 同国防相はバラク・オバマ(Barack Obama)米次期大統領が2008年6月に、日常的にハマスの標的となっているイスラエル南部スデロト(Sderot)を訪問した際のオバマ氏の言葉を引用した。国防相によるとオバマ氏は、「2人の娘たちが眠っている間にわたしの家に向かって誰かがロケット弾を発射するとしたら、わたしはどんなことをしても彼を止めるだろう。イスラエルの人たちも同じことをすると思う」と語ったという。引用後、バラク国防相は「オバマ氏はこう述べた。わたしたちがやっていることはこれと同じことだ」と述べた。

 このAFP通信の報道を,日本のマスメディアはどこも表立って報じていません。(もし見つけたらおしえてくださいね。)

 私のブログでもかつて取り扱ったことがありますが,オバマ氏は親イスラエル団体との蜜月が伝えられており,大統領選挙中も何度もオバマ氏はイスラエル関係者と会談しています。
 そういった情報を総合的に考慮すれば,オバマ氏の発言がイスラエルによって攻撃の正当化根拠に使われたことも納得できますし,また,以下のオバマ氏の対応も,イスラエル側は攻撃前から既に予測していたでしょう。

 朝日新聞。
 <ブッシュ大統領、ハマスを批判 オバマ氏論評せず>
 http://www.asahi.com/international/update/0106/TKY200901060140.html

ワシントン入りしたオバマ次期大統領も記者団からガザ情勢についての見解をただされたが、「外交に関する限り、現職の大統領は常に1人だけという原則を順守するのが大切だ」と述べ、就任前の論評を控える姿勢を示した。

 これは単に口実に過ぎないでしょう。少なくとも米国国外ではそう見られています。
 しかも恐ろしいのは,Al Qaeda(アルカイーダ)のザワヒリがオバマ氏の対応の「怪しさ」に気づき始めている,ということです。

 日刊スポーツ。
 <「オバマがガザ住民を殺している」>
 http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20090107-447684.html

 国際テロ組織アルカイダのナンバー2、ザワヒリ容疑者は6日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ侵攻について「米大統領就任前のオバマからパレスチナ住民への贈り物」「オバマがあなた方の兄弟であるガザ住民を殺している」などと批判する音声声明をウェブサイト上に発表した。
 イスラエル軍のガザ侵攻について、同容疑者をはじめアルカイダ系組織が声明を発表するのは初めて。また今回の声明は、テロ対策などブッシュ現政権の対外強硬政策を転換するとして、オバマ次期政権を歓迎する声も出ているアラブ、イスラム世界に対し警戒を呼び掛け、明確な対決のメッセージを示した。

 ー ー ー
 少し話は変わりますが,日本国内で平和主義者を自称していた人たちがイスラエル軍の攻撃について沈黙を続けているのはどういうわけなのでしょうか。

 イスラエル軍がクラスター爆弾を使用したとの情報も流れています(他にもウィリーピートを使用した可能性があります)。

 クラスター爆弾廃止条約締結を,小躍りするように喜んだ「平和主義者」らはなぜ抗議しないのでしょう?それこそ憲法9条の精神を,世界に広めるための絶好の機会じゃないですか?

 結局,彼らもまた,廃止条約をイデオロジカルな視点から賛成していただけなのでしょう。
 そもそもクラスター爆弾を初めから「非人道的兵器」と呼んでいる時点で,イデオロジカルなものでいっぱいなのですが(笑)。

 イデオロギーで物を語る場合,欠落するのは現実です。

 私は前から申し上げていることではありますが,例えば,「核」を廃絶したとしても,核兵器を作る知識・経験・技術は必ず残存します。つまり,核廃絶後も核存置前と変わらぬ脅威がそこに存在してしまうわけです。
 世界が核廃絶したとしても,もしかするとテロリストが核兵器を生産する技術を手に入れるかもしれません。そのときの国際秩序は誰が護るのでしょう。

 だから,イデオロギーで脳を束縛された彼らは,国内のこういった動きに無頓着であり続けます。

 讀賣新聞。
 <クラスター爆弾に代わる精密誘導弾に66億円>
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20081220-OYT1T00559.htm

 政府は20日、自衛隊が保有するクラスター(集束)爆弾に代わる精密誘導弾の整備費について、2008年度第2次補正予算案に約60億円、09年度予算の財務省原案に約6億円をそれぞれ計上した。
 クラスター爆弾禁止条約に同意したことに伴う措置。

 イラク戦争のときは,すすんで人間の盾としてイラクへ向かっていたかたがたは何をしているのでしょうねえ・・・(ため息)

tag : イラク クラスター爆弾 イデオロギー イスラエル オバマ 毎日新聞

  

海の上で戦い,船を沈没させ,人を負傷させることのどこが環境保護運動なのか

 本来,すでにオーストラリアの政権交代で懸念されていたことだったハズですが・・・

 捕鯨船団狙う過激団体、豪・NZが”後方支援”
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080127-00000940-san-int

 南極海でクジラの生態調査を行っている日本の捕鯨船団の動向が連日、世界に報道されている。船団を追う2つの環境保護団体がネットなどで自らの妨害活動を即時に広報し、捕鯨や日本の文化への異議をアピールしているのだ。両団体に親近感を寄せる反捕鯨国のオーストラリアやニュージーランドと日本の関係にも、悪影響がもたらされている。今年、日本で行われる主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の警備態勢にも、新たな懸念材料が出てきた。(佐々木正明)
 今月15日、捕鯨船第2勇新丸にシー・シェパード(SS)の活動家2人が乗り込んだ侵入劇。甲板には失明の危険もある悪臭弾が投げ込まれ、スクリューを停止させるためのロープが船の周りにまかれるなど緊迫化した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080127-00000940-san-int


 お得意のリムペットマインあたりを使って,日本の船が沈められやしないか,不安が残る。

 産経にもあるように,反捕鯨団体から日本の調査捕鯨船に「甲板には失明の危険もある悪臭弾が投げ込まれ、スクリューを停止させるためのロープが船の周りにまかれる」などの妨害があった。
 そして,その後も・・・

 南極海を航行中の日本の調査捕鯨船・第2勇新丸に米国の環境保護団体「シー・シェパード」の活動家2人が無断で乗り込んだ問題で、同団体がその後、別の捕鯨船にも妨害を加えていたことがわかった。
 水産庁や外務省などは週明けにも緊急会合を開き、妨害行為を食い止めるための対策を検討する。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080118i116.htm?from=navr

・・・などと執拗な抗議を続けている。

 実態を見れば,彼らは「エコ・テロリスト」と呼ぶべき存在なのかも知れないし,「抗議」ではなく「攻撃」と言ったほうが正確なのかも知れないが,私の記憶が正しければ,1993(平成5)年には,グリーンピースだったか,シーシェパードかは忘れてしまったが,日本の船への発砲事件があった。

 さて,ここでオーストラリアという国名が出てきた。

 私は今回の反捕鯨ムーブメントは予見し得たと思う。
 ケビン・ラッドが首相に就任して以降,オーストラリア労働党は(日本を)捕鯨問題で糾弾する構えを見せていたからだ。

 本来ならば,日本のマスコミはその時点で「オーストラリアを中心とする反捕鯨勢力の運動が活発になる懸念」を報ずべきだっただろう。

 なのに,日本のマスコミは「オーストラリア国民の一種の飽きが政権交代を実現させた」とか,「新中派のケビン・ラッドとはいえ,日豪間に大きな影響なし」という内容の報道を繰り返していた。

 それでいながら,反捕鯨勢力の宣伝にそのまま乗っかり,捕鯨のセンセーショナルな部分ばかりを報じるのはアンフェアだろう。

 * * *

 反捕鯨論者のかたの気持ちも分からなくはないが,「がかわいそう」と反対するのは捕鯨を中止すべき理由にはならない。

 「は頭が良い」というのも反捕鯨の論調を支持するのに役には立たない。
 が賢い生物だから捕ってはいけない,という論理は反対に解釈すれば,何らかの脳機能の障碍によりよりも高い知能を持つことができなかった人間を捕っても良いという主張に繋がりかねないからだ。
 
 昨今のエコ・ブームに乗じて,環境利権が新たに広がりを見せている。
 環境問題への認識が高まるにつれ,環境問題を使って一儲けしようとする輩も多い。

 米国ではこういうエセ・環境保護論者のことを,グリーンウォッシュという。
 私たちはエコという言葉に振り回されることなく,何が本当に地球にとって有益であるのか,グリーンウォッシュであるかどうかを見極める冷静な目も持ち合わせなければならないだろう。

 捕鯨についてもそうだ。
 捕鯨・反捕鯨という二項対立にとらわれ,調査捕鯨のセンセーショナルな表面的事実に目を奪われてはならない。

 そもそも本当に環境を考えているのならば,海の上では戦わない。

 反捕鯨活動家らは悪臭弾(彼らが投げているのは「酪酸」)を投げ,海を汚している。
 燃料を積んだ船を沈没させたり,人間の身体や生命を脅かす行為をすることのどこが環境保護なのだろうか。
 

theme : 環境問題
genre : ニュース

tag : クジラ 捕鯨 シーシェパード グリーンピース

  
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