2009年の政治の総まとめ

 
             今年のブログの更新は、今回のエントリで最後とさせていただきます。ネット空間のすみで細々とやらせていただいている弱小ブログではございますが、ご愛好くださった方に心より感謝申し上げます。

 途中からケータイからブログが更新できるということに今さらながら気づきまして、更新頻度もかつての数倍にまでもってこられました。

 来年も更新頻度の保障はできませんが、小さな脳で一生懸命あーでもないこーでもないとるる書かせていただければと存じます。

 さて、2009年もあと1日となりまして、せっかくですから、この一年間を振り返ってみることにしました。皆さんもこの一年を思い返して、いろいろと考えてみては如何でしょうか。

○ 1月

 1月3日 「永田メール事件」で議員を辞職されていた元民主党衆議院議員の永田寿康氏が死去。自殺と見られる。
→「永田メール事件」は政界に見られる「ブーメラン」現象として、今でも記憶に残っている方がおられるかと思います。
 若さ故のことなのか、生前の永田氏の言動にはこれまでにも数回にわたり物議を醸すようなものも多く見られましたが、タブーに切り込む数少ない国会議員でもありました。創価学会と公明党の政教一致問題など、普段国会で取り上げられないテーマについても、質問で取り上げていたことについては、今でも評価する声があります。

 1月13日 渡辺喜美元行政改革担当相が自民党離党する。
→渡辺氏は、自民党離党後「みんなの党」を結成しました。

 1月20日 米民主党のオバマ氏が米大統領に就任する。
→NHKでLIVE放送されていた就任式典は、私も生で見ていました。

 当時の私のブログは、当時オバマフィーバーを起こしていた日本の世論と真っ向対立するような論調でした。
 オバマ大統領がBuddhistsと言わなかった理由はなにか

○ 2月

 2月16日 ヒラリー・クリントン米国国務長官が初来日する。
→日本のマスメディアは「日本がアジアで一番最初の来訪だ!ヒラリーは日本重視の姿勢を示したに違いない!」と言っていましたが、歴訪の順番が一番最初だったのは、特に日本とは話すことがなかったからでした。
 なお、ヒラリーがアジア歴訪の最後に立ち寄った国は中国でした。米中間の懸念問題などを多くの時間を割いて話し合われたと言われています。

 2月17日 2月14日に開催されたローマでの首脳会合において、事実上いわゆる「もうろう会見」の責任を取る形で中川昭一財務金融相が辞表を提出する。
→この映像は、半年後の衆院選までの間に、何十回と執拗に日本のテレビで流れました。その映像を今でも覚えている人は多かろう、と思います。

○ 3月

 3月3日 東京地検特捜部:小沢代表(当時)の公設第一秘書を政治資金規正法違反で逮捕する。

 3月4日 第二次補正予算関連法案成立

 3月13日 浜田靖一防衛大臣:ソマリア沖の海賊対策で海上警備行動発令。

 3月24日 東京地検特捜部:小沢代表の公設第一秘書を起訴。同日、小沢代表は、代表を続投すると表明する。
→考えてみれば、まだこの時点では、小沢幹事長は代表をなさっていたんですよね。

 3月29日 森田健作氏が千葉県知事に。
→森田健作氏は、千葉県知事当選後、経歴詐称など数々の指摘を受けることになります。

○ 4月

 4月26日 民主党を離党していた元衆議院議員の河村たかし氏が名古屋市長に。
→そもそも河村氏は、民主党内では数少ない保守系議員の一人であり、行動力のあるパワフルな議員でした。その河村氏が現在、民主党に止まっていれば、小沢幹事長に真っ先に噛みついていただろうなあ、と思います。その意味では、民主党は惜しい議員を失いましたね。

○ 5月

 5月11日 民主党の小沢代表が代表を辞任する。
→小沢氏が代表辞任して半年くらいしか経っていないのですが、そう思わせないところに小沢氏の政治力があるのでしょうね。

 5月16日 鳩山由紀夫氏が民主党代表に就任。岡田克也氏に競り勝つ。
→鳩山代表は、注目されていた小沢氏を代表代行に就任させることを決めました。

 5月23日 韓国前大統領の盧武鉉(ノ・ムヒョン)が死去。自殺と見られる。
 
○ 6月

 6月12日 鳩山邦夫氏が総務大臣を辞任。日本郵政の社長人事をめぐる混乱の責任をとった形となった。

○ 7月

 7月5日 静岡県知事選で、民主党などが推薦していた川勝平太氏が当選する。
→静岡県知事選で自民党候補が敗北したことで、一ヶ月後の衆院選で自民党が大敗をすることが濃厚になった、などと報じられました。
 もっとも、民主党の推薦を受けて当選した川勝平太氏は保守派として知られています。当時の私は、一般にリベラルの傾向の強い民主党から保守系候補が当選し、そのことで保守政党を標榜する自民党が追い詰められているのを見て、日本は国政に限らず国内全体が不可思議な「ねじれ現象」に遭遇しているのだと感じました。

 7月12日 東京都議会議員選挙で、自民党が大敗。民主党が第一党に躍り出る。
→都議選でも自民党が敗北したことで、衆院選で自民党は大敗北を喫するだろう、との憶測が広がりました。
 当時、落選した自民党所属の元都議らは「国政のせいだ」などと不満を漏らしていました。

 7月13日 脳死を一律に「人の死」と位置付け、臓器提供の年齢制限を撤廃する内容の改正臓器移植法が成立する。
→私は、改正の内容に強く反対しています。脳死を一律に「人の死」と考えるべきではありません。

 7月14日 自民党の古賀選対委員長が選対委員長を辞任する。

 7月21日 衆議院解散

○ 8月

 8月8日 渡辺善美氏がみんなの党を結成。
→3週間後の衆院選で、みんなの党が健闘。比例区では、候補者を立てなかったために、2議席分を民主党に与えてしまう珍事も。

 8月18日 元韓国大統領の金大中氏が死去。
→翌日、JR駅の売店で朝日新聞を購入したところ、多くの面で金大中氏の偉業を讃える特集が組まれていて、朝の通勤列車の中で具合が悪くなったのを今でも覚えています(笑)。

 8月30日 衆院選 政権交代が実現する。

 8月31日 綿貫国民新党代表が落選のため、亀井静香代表代行が代表に就任する。

○ 9月

 9月1日 麻生首相が自民党総裁を辞任する。
→総裁選をいつにするのか、首班指名で誰に投票すればいいのか、が大きな問題になりました。

 9月3日 太田昭宏公明党代表が代表を辞任する。
→衆院選において、小選挙区で公明党はまさかの全敗。太田代表も落選。
 新代表は山口那津男政務調査会長、幹事長に井上義久衆議院議員が就任。支持母体である創価学会と距離の近い人が党の代表に。

 9月9日 民社国の連立政権樹立の合意がなされる。
→社民党党首の福島瑞穂氏の署名がネットで話題になりました。

 9月16日 国会召集。鳩山内閣が正式に発足。
→自民党は首班指名選挙で苦渋の策として若林氏に投票しました。

 9月28日 自民党総裁選。谷垣禎一氏が自民党総裁に就任する。

○ 10月

 10月4日 中川昭一元財務相が死去。
→中川氏を衆院選で破った民主党の候補が、現在、立件が予定されている小沢氏の公設秘書であった石川議員なのだから、なんとも複雑です。。

 10月26日 国会召集。

○ 11月

 11月3日 アフガニスタン大統領選挙でカルザイ氏が再選する。
→カルザイ氏が再選したことで、アフガニスタンの復興が遅延することが決定的に。

○ 12月

 12月18日、22日と、自民党参議院議員が二人続けて離党する。

 12月24日 東京地検特捜部:鳩山由紀夫内閣総理大臣の元公設秘書を在宅起訴、元政策秘書を略式起訴処分に。
 12月25日 来年度予算案の閣議決定
      自民党から参議院議員3人目の離党。
 
 こうやってみると、そもそも麻生政権ってなんだったのか、そして、鳩山政権はこれからどこへ向かうのか、良く分からなくなってきます。

 来年はどうなることやら・・・

 いえ、でも悲観してもよろしくないですね。来年はより良い一年になることを祈って、今年を締めくくりたいと思います。

 それでは、みなさん、良いお年をお迎えください!!

theme : 民主党・鳩山政権
genre : 政治・経済

tag : 民主党 鳩山由紀夫 マスコミ 自民党 小沢一郎

[中国] いま日中関係は最良だが、いつ反日カードが出てくるか分からない(by FT)

 
             今年のエントリは、今回を含めてあと2個アップする予定です。アクセスしてくださったすべての人に感謝します。
 英国のコラムニストDavid Pilling氏がFinancial Timesで日本と中国に関するコラムを書いています。

 <Beijing finds fine words for its old enemy>
 http://www.ft.com/cms/s/0/0b636690-ea7a-11de-a9f5-00144feab49a.html?nclick_check=1

 記事のタイトルは「北京はかつての敵に良い言葉をかけた」という意味深なもの。当然、「かつての敵」とは、日本のことです。(翻訳しながら読んでいるので、原文の改行が変則的になっています。ご了承ください。)

 <Xi Jinping, the man widely tipped to succeed Hu Jintao as China’s president in 2012, dropped in on Japan’s emperor this week.
 Though such visits are normally arranged months in advance, Beijing gave just a couple of days’ notice, the equivalent in imperial-etiquette terms of loudly banging on your neighbour’s door at 3am asking to borrow a cup of sugar.>

(拙訳)2012年、胡錦涛国家主席の後継者として広く注目されてい習近平〔国家副主席〕は、今週、日本の天皇のもとを訪〔たず〕ねた。
 〔天皇との〕会見は通常数ヶ月前から調整されるものであるが、北京政府が面会の申込みをしてきたのは、ほんの数日前のことだった。皇室の儀礼では、真夜中3時に砂糖を1カップ借りるために近所のドアを騒々しく叩きに来るのと同じことである。

 <A request by Yukio Hatoyama, Japan’s freshly installed prime minister, that an audience be granted even at such short notice, was criticised by some in Japan, particularly on the right. They saw in it a willingness by the new left-of-centre government to kowtow to Beijing.
 Even the normally discreet head of the Imperial Household Agency, the stern and secretive body that controls the royal schedule, objected publicly that the emperor should not be used as a diplomatic tool.>

 新しく就任した日本の首相である鳩山由紀夫氏の指示は、これほどまでに直前の申込みであっても〔国家副主席との面会を〕承諾する、というものだった。これは、日本の一部、とりわけ右翼から批判を受けた。彼らには、中道左派の新政権が北京に媚びているように見えているのだ。
 宮内庁は皇室のスケジュールをコントロールする厳格で閉鎖的な組織であるが、その宮内庁の、普通は控えめな長官でさえも、天皇を外交上の道具として利用すべきでないと公に反対した。

 <But he did coo, in no doubt entirely off-the-cuff remarks: “I hope my visit will contribute to the development of friendly co-operation between the two countries and boost friendship between the two peoples.”>

 しかし習副主席は、全く疑いもなく即興で、次のように〔天皇陛下に〕心地の良い言葉を口にしたのである。
 「私は今回の訪問で日中両国の友好協力の発展と両国人民の友好を後押ししたいのです。」

 〔コラムでは、このことが驚くべきことだ、と指摘します。〕

 <You only need to cast your mind a few years back to realise how remarkable has been the change in tone.〔・・・〕
 Mr Koizumi’s penchant for visiting Yasukuni shrine, a Japanese war memorial vilified by Beijing, meant he was effectively banned from setting foot on Chinese soil.
 Relations entered dangerous territory in 2005 when Japan’s (aborted) endeavour to secure itself a permanent seat on the United Nations Security Council sparked three weeks of anti-Japanese demonstrations in which Japanese commercial and diplomatic interests were attacked the length and breadth of China.>

 数年前の出来事を思い出して欲しい。どんなに珍しいことか気づくことだろう。どんなに彼らのトーンが変わったか、を。
 北京から中傷されている日本人による戦争の記念館「靖国神社」に参りたがる小泉首相の傾向のせいで、事実上小泉首相は中国の土地に上陸することが禁止されていた。
 平成17〔2005〕年には、日本が安保理の常任理事国入りになろうとしたために(後に中止した)、3週間にわたって中国のあちらこちらにある日本の商業施設、外交団が襲われる反日運動が相次いだため、日中関係は危険水域に入った。

 〔・・・〕
 北京にとって、天安門事件以降、反日カード(anti-Japan's card)は使い勝手の良いものだったが、使いすぎを悟ったのもこのころ(小泉政権時)だったこと、その証拠に、明らかに国家主義者であった安倍元首相に中国は友好ムードで迫ってきたこと、などと指摘した上で、このコラムは次のように書いています。

 <Indeed, it is a stated policy aim of Mr Hatoyama’s government to draw even closer to China as part of its strategy to embed itself more solidly in its Asian context.
 Yet it may be too early to declare one of the most prickly relationships in Asia permanently de-thorned.
 When it comes to substantive issues – such as a long-running attempt to settle a demarcation dispute over disputed underwater gas reserves – little tangible progress has been made.
 Fine words can go only so far in healing historical scars.
 There may also still come a time when being nasty to Tokyo becomes more useful to Beijing than being nice.
 If the Communist party ever wants to distract attention from domestic problems, it could yet be tempted to play the anti-Japanese card again.>

 実際のところ、アジアのコンテクストの中に「日本を組み込む」という戦略の一部として、鳩山政権は中国への接近を政策目標に掲げている。
 現時点で、アジアで最も面倒な日中関係から完全にトゲを抜いたなどと断言するのはあまりにも早いかもしれない。
 本質的な問題、たとえば、ガス田をめぐる領海の争いのようなものに至っては、ほとんど進歩がない〔からだ〕。
 美辞麗句は、歴史の傷を癒すにはあまり意味がないかも知れない。
 北京にとっては、東京に卑劣なこと〔反日運動〕をすることのほうが都合がよくなることもあるかもしれない。
 もし、中共が国内の問題から人民の目をそらそうと考えれば、中共はふたたび反日カードを使いたくなることもあり得るのだ。

 (酷い訳をご提供してしまったのは、私がお酒を飲みながら書いているからです。という言い訳を今年の最後にしてしまうのは、なんともお恥ずかしい限り。。)

 ただ、ポイントをまとめてみると、こんな感じになるでしょうか。

1.特例会見問題は、皇室の儀礼から言えば、かなり失礼なものであることは間違いない。

2.それでも鳩山首相が「Go」サインを出したことで、日本の右派を中心に非難の声が上がっている。

3.だが、その問題に覆い隠された事実にも目を留めなければならない。それは、習副主席が天皇陛下に向かって美辞麗句を述べた、という事実だ。

4.これまでの日中関係を見れば、それが意外なことである、と受け止める必要がある。

5.小泉政権時代、日中関係は危険水準に達していたものの、中国はそのときに「反日カード」を使いすぎたことを自覚していた。そのため、安倍政権時代には、中国は日本に対して友好的な態度で接することにした。

6.日中関係の強化という点で、今日、日中両国は同じ方向を向いている。なぜなら、中国は日本の発展に倣うべく、日本の公共政策や技術開発を通じたエネルギー効率の良い国を作る方法を知りたがっている一方、日本は最大の貿易相手である中国の無尽蔵の労働力を使いたいと思っているからだ。

7.ただし、アジアにおける日本の地位を確立させたいという鳩山政権であるが、日中関係が美辞麗句で固められ、一見関係が良好のように見えたとしても、中国国内の情勢いかんによっては、中共が自国の不満のガス抜きをさせるために、いつまた反日カードをきってくるかわからない、というリスクがある。

 このコラムは、なかなか有益な指摘だとおもいます。みなさんはどのようにお考えになりましたでしょうか。

theme : 天皇陛下・皇室
genre : 政治・経済

tag : 民主党 鳩山由紀夫 マスコミ 中国 フィナンシャル・タイムズ FT

[中国] 英国人の死刑を執行

 
             中国で麻薬を密輸したとして起訴され、死刑判決を受けた英国人男性に対して、判決確定より2ヶ月という異例のスピードで死刑が執行されました。

 英国では、男性に責任能力がなかった可能性があるのに、精神鑑定すらなされないまま、死刑判決が下されたとして、人権団体を中心に非難の声が高まっていたところでした。

 これは政治的な意図の下に、恣意的になされた死刑執行ではないでしょうか。
 これは、ブラウン首相が中国内でチベット人に対する不当な人権侵害がなされていることについて、中国に対し批判し、ダライ・ラマ14世と数回に渡り面会されるなどしていることへの当てつけの可能性もあります。

[自民党] もう復活は有り得ないのか

 
             民主党批判が多くなっている拙ブログですが、私は自民党にシンパシーを感じているわけではありません。
 その証拠に、これまでに自民党に投票したことは一度だけ、平成19年の参院選だけです。

 ただ、政権交代したからこそ、国会内にきちんとした批判者がいなければならない、と感じています。

 しかし、悲しいことに、民主党の有力な批判者がいないどころか、批判票の受け皿となる政党がないのが現実です。

 我が国は二大政党制を目指して、その目論見通り、政権交代も経験するに至りましたが、対抗馬が大敗と退廃すると、有力な批判者を失うという二大政党制のデメリットが、今になって顕出してきました。

 だからこそ、野党では第一党の「自民党よ頑張れ」という話になりそうですが、国民の自民党に対する失望感が大きすぎて、民主党政権の支持率が下がっても、自民党に支持が流れていないのが現実です(政党支持率では18pcに止まっています。)。

 自民党は、福田政権以降、民主党に「格差拡大はコイズミのせいだ」と突っ込まれて、「はい、そのとおりです。」と応じていました。
 麻生元首相に至っては、「郵政民営化に賛成ってわけでは…」など軽軽に言ってしまう始末でした。

 別に小泉構造改革を擁護するわけでも支持するわけでもありませんが、あの時点で自民党はダメになったのかな、とおもいます。
 どうせなら、最後まで貫いてくれたほうがマシでした。

 小泉構造改革を捨てた現在の自民党が見つけたのは「保守主義」でした。

 しかし、谷垣総裁の口から語られたのは、「保守主義」というよりは、どこかの市民団体しか言わないような、いかがわしいイデオロギーでした。

 「絆社会を作ろう」「家族は大事だ」「自由主義の~」…そんなのが保守主義なんでしょうか。

 エドマンドバーグの保守主義に帰れ、とは言いませんし、英米のまねっこばかりでなく、日本独特の保守主義があってもそれはまた良いとおもいます。

 ですが、保守がなにを保守したいとおもっているのか、と尋ねられたとき、谷垣総裁を含め、保守派はきちんと答えられるのでしょうか?

 伝統?文化?皇統?国柄?自由主義?

 けっきょく曖昧な概念を保守したところで、左翼のイデオロギーとさほど変わらないのです。

 保守主義の原点に帰るのであれば、イデオロギーを放棄し、理想論に失望感を抱きながら、現実を正面から見つめるべきであって、谷垣総裁はこの国がどうあるべきなのか、具体的な提案をしなければなりません。
 「弱者救済」「格差是正」と叫ぶのは立派ですけど、それじゃあ、現実は何も変わりません。

 イデオロギー全開の意味不明な保守主義を掲げるよりは、野党に転落したときこそ、安倍元首相のようなスタンスのはっきりした人物を総裁にもってきたほうが適当だったとおもいます…

[派遣法] 「官製」派遣切りには沈黙ですか

 
             平成20年の段階で、全労働者の35%が非正社員である(前にも言ったように、非正規という言い方は階級闘争を煽るような不適当な呼び方だ。)。

 長妻厚労大臣は、そのうち派遣社員が安価な賃金で、劣悪な労働条件の下に労働に従事させられている、として、派遣法を改正し、原則として派遣労働を禁止する方針を固めた。

 問題意識は間違っていないのだが、なぜ禁止にしなければいけないのか理解できない。

 非正社員の待遇を問題視するのはわかるが、派遣労働者の全非正社員中に占める割合は1割に過ぎない。長妻大臣は「なぜ今ハケンなのか」、合理的な説明ができるのか。

 そもそも、長引く不況で、賃金原資の限られた企業側の要請と労働者側のより自由で選択可能な労働形態を求める声が、良くも悪くも、小泉構造改革の規制緩和路線を後押ししてきた事実は否定できまい。
 それに、小泉構造改革以前から非正社員の数 ー その多くがパート労働者だが ー は増加傾向にあった。

 特に日本の場合は、長期雇用、終身雇用を前提とする雇用慣行が築かれていたから、不足人員を補うことが難しく、他方で余剰人員を生じても一時退職などの制度がないので、定年ないし依願退職を募ってこれをどうにか整理するしかなかった。

 現在、派遣労働者として働いている約200万人のうち、現政権が強く推し進める派遣法改正案の影響を受けるのは、20pcの約40万人だ。彼等は、今後、改正法によって派遣労働者として労働に従事することができなくなる。現政権は今だに彼等の生活保障について具体的な案を定めていない。さらに、40万人の中には、現在の仕事を気に入っている人もいるはずだから、やりがいのある仕事を奪うという点では、生活保障ないし転職支援で済まされる話ではない。
 そもそも、そこまで派遣労働という形態が好ましくないと考えているのであれば、なにゆえ国民年金の名寄せ作業や、年金問題のコールセンターで派遣労働者を使っているのか?>長妻大臣

 この問題で派遣法改正を支持するマスコミも同じだ。マスコミを根っこの部分で支えているのは派遣労働者なのだ(あんたらのクイズ番組のクイズの内容を考えているのは誰ですか?!)。

 派遣労働者を都合良く使う経営者が悪いなどといっている新聞社もあるが、そうであれば、自分達も同罪だろう。

theme : 経済
genre : 政治・経済

[選挙] 2倍を超えた一票の格差は「違憲」!

 
             今日、大阪高等裁判所は、最大較差2・30倍に達した一票の格差は違憲である、との判断を下しました。

 前にエントリにも書きましたが、「国民固有の権利」である私たちの選挙権は、一人に等しく一票ずつの投票権が与えられているように見えて、実際には都道府県によって影響力が異なります。
 来年の参院選では、政治の怠慢により、けっきょく、鳥取県民の一票は、神奈川県民の五票分の影響力があるという異常な状態で行われることが決まっています。
 神奈川県民の人は、五人集まらないと鳥取県民の一票に及ばないのです。

 大阪高裁は<格差が2倍を超える状態を放置するのは立法府のあり方として憲法上許されない>とし、最大較差が2を超えた場合は、一人一票の原則を侵すものとして、違憲となる、としました。

 原告は選挙無効を求める訴えを提起しましたが、過去の裁判例に従い、大阪高裁も選挙無効は認めず、一票の格差が違法であることを宣言するに止めました(事情判決の法理)。
 なお、司法試験受験生のみなさんは、選挙無効訴訟の法的根拠と行政法上の位置付け、なぜ行政事件訴訟法の事情判決ではなく、事情判決の「法理」なのか、確認しておきましょうね。

 大阪高裁も、<格差が2倍に達する事態は、大多数の国民の視点から耐え難い不平等と感じられてきた>と指摘してきたように、この感覚は国民の共有するところであって、反対する人達はいないでしょう。

 国会は、この判決と過去に違法と判断した最高裁判決を重く受け止め、一票の格差是正のために具体的に行動すべきです。
 民主主義は、選挙制度を通じて国民の意思が国政に効果的に反映されなければ、成立しないものです。
 「民主」党ならば、この問題に決着を付けてくれる、と期待しています。

theme : 刑事事件・裁判関連ニュース
genre : ニュース

[鳩山] 亀井大臣の圧倒的な存在感

 
             個人的に亀井静香氏はあまり好きではないし、根っこの部分ではマルクス経済学から卒業できていない人なので、金融や経済にはあまりタッチしてほしくないとおもっています。
 しかし、いっぽうで、政策や思想抜きにして、政治家としては強か者だと思っています。

 もちろん、亀井氏が元警察官僚ということも、彼の政治力を後押ししているのでしょう。小沢幹事長が亀井氏との親密にしているのも、亀井氏の政治力に期待してのことだろうし…

 今日、産経新聞(ネット版)にインタビューが掲載されていましたが、実に自分の色をだすのがうまい方です。
 考えてみれば、弱小政党で、郵政民営化見直ししか存在理由がないように思える国民新党がここまで上り詰めているというのも奇跡的なことなんですよね。

 最近は、ダメダメな民主党に代わって「反小泉」路線を貫き、実質的な政策決定をしているのは俺達だぞー、と売り込んで、ますます存在感を見せ付けていますね。

 ネットを見ていても、主に保守系の方は、亀井氏の評価に悩んでいるように見えます。

 基本的には亀井氏NGだけど、特に外国人参政権の問題では、閣僚で数少ない反対派として知られていますから、その部分では評価も高いように見えます(外国人参政権に明確に反対する閣僚は、亀井氏以外にいませんが、官房長官の平野氏も慎重な立場だと言われています。)。

 保守派の中にも、皇室批判をする者や民主党支持を表明する者まであらわれた今となっては、ぼんやりとしたイデオロギー(自由主義だの、社民主義だの…)を支持する時代はもう終わったのかもしれません。
 具体的な政治家について、是々非々の立場から見つめることが時代の要請なのでしょう。

[偽装献金] 鳩山首相に法的責任を問えない理由

 
             かなり前にも書いたように、鳩山首相の偽装献金事件は、鳩山首相の勝ち。検察は、鳩山首相に負けた、ということです。

 中には、国策捜査ではないか、とする意見もありますが、もしそうであれば、このような中途半端な結果で終わることはなかったでしょう。支持者も国策捜査論で逃げるべきではありません。

 元公設秘書が勝手にやったというストーリーを描くことでは、検察も首相も一致しています。
 つまり、首相には一切責任がないということです。

 これは、検察の敗北と言うこともできますが、政治資金規正法の大きく、高すぎる壁の前に屈服せざるを得なかった、という面も作用している、とおもいます。

 鳩山首相に政治資金規正法違反を認めるためには、「会計責任者の選任及び監督」に過失がなければいけません(25条)。

 ここで注意すべきは(マスコミもかなり間違えていますが)、選任と監督の双方、すなわちAorBではなく、A+Bでないと罰則の適用を得られない、ということです。

 本件では監督過失は認められる余地がありますが(鳩山首相もこの点はわざわざお認めになっている。)、選任過失を問うのはむずかしいようにおもいます。

 鳩山首相が会計責任者への監督を怠ったことを認めているので、国民は「責任をとれ!」と思いがちですが、選任過失は認めていないので、鳩山首相もこれらのことは知った上で戦略的に物を申しているのでしょう。

 もっとも、私は、鳩山首相の黙示的な、暗黙的な検察への圧力が気になっています。

 たとえば、鳩山首相はおとといの会見で、<すべての資料を検察に渡してある。そこで使途が明らかになって、(検察の)判断がされたと思う。検察の判断を信じたい>と言っていますが、これは普通に考えて圧力のなにものでもないでしょう。

 検察がどう対応しようが、真実を国民に示すおこないこそ説明責任を果たすことなのであって、鳩山首相はなにか思い違いをされているのではないでしょうか。

theme : 民主党・鳩山政権
genre : 政治・経済

[公立無償化] ばらまき福祉の結末は目に見えて良く分かる

 
           

<経済的に苦しい状況にある高校生たちが25日、東京都内に集まり、修学のための支援や卒業後の就職を保障してほしいと鳩山由紀夫首相らに要請する集会を開いた。
 高校生は「お金のことを気にせず勉強できるよう、クリスマスプレゼントが欲しい」と訴え、集会後はサンタクロースなどに扮(ふん)して繁華街の渋谷をデモ行進した。
 主催は高校生らでつくる「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」などの団体で、社民党の辻元清美衆院議員ら与野党の国会議員も参加した。>
<辻元議員は「私の家も裕福でなく、奨学金をもらい大学に行った。皆さんには、社会に伝えたいことを口に出し、行動してほしい」とエールを送った。(共同)>

 私も高校生のときに、ピースほにゃらら~みたいな活動に加わったことがありますが、やっている本人らはしごく真面目で、一生懸命なんですよね。私も当時はピュアにこういう活動が戦争や貧困をなくすことに繋がるんだろう、と思っていました。

 きっと、このデモに加わった子どもたちも、私のときと同じように、大人たちの言うことをきいて、一生懸命にデモ行進をしたんでしょう。

 ただ、私がこういう活動をやめたのは、ふと感じた違和感でしたね。こういうのを計画する際は、必ず大人たちの意見を聴くんです。勝手な想像で申し訳ないですが、おそらく革新懇あたりがバックにいると思いますから、共産党や社民党などの革新系の運動家の人や議員(地方議員も含め)らと協力して、計画するものです。

 子どもながらに「あれ、大人たちに使われているだけなんじゃないかな」って私の場合は気づいてしまったし、本当は参加したくないようなテーマの活動にも引っ張り出されてくることがあったので(たとえば、貧困家庭にある子どもたちという話で一緒にデモに参加するのですが、私の場合、当時、かなり学費の高い私立高校へ行き、奨学金をもらわずに、親に全額負担してもらっていましたから、なんだか自分が貧困者であるかのように振る舞うことが罪深いことのようにも感じていました。)、それで嫌になって私は辞めてしまいましたね。

 だから、このデモに参加した「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」の子どもたちを批判するのはやや酷な気もします。子どもたちは本当に純朴だとおもうんですよね。高い私立高校に通わせてもらって、親が学費を払ってくれているので、親の負担が少しでも軽くなればいいと思ってやっているのかもしれません。

 ところで、「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」は以前、橋下府知事とも面会していますね。

 http://www.youtube.com/watch?v=vUuUc2-GXVQ

 私はこのときも同じ印象を持ちました。子どもたちの受け答えを見て分かるように、本人たちは自分たちの主張が正しいと信じて一生懸命なんですよね。
 私の経験上、子どもたちに「憲法改悪したら戦争が起きるよ」「橋下は軍国主義者なのよ」などとささやいている大人が必ずいるんですよ。背後の大人たちがそもそもフェアな立場にいないのだから、子どもたちと橋下府知事と意見が合わないのは当然なんです。

theme : これからの日本
genre : 政治・経済

[偽装献金] 規正法の趣旨を履き違えるべきでない

 
             政治資金規正法という言葉を何度もテレビなどで耳にしたことがあるとおもいます。

 中には、平然と「政治資金規制法」と書いているマスコミもありますが(どこが間違っているかわかりますか?)、この法律は人の行為、すなわち、政治献金という行為を規制するものではありません。

 最高裁も認めているように、企業が政治献金をすることも憲法が保障する人権行使であって、その意義を損なわないようにすべきです。

 政治資金「規正」法はその文字どおり、政治資金を認めた上で、その政治資金を「規」則(ルール)に従って「正」しく管理されることを目的とする法律です。
 だからこそ、会計責任者(元政策秘書)や政治団体の代表(鳩山首相)に責任を負わせるのです。

 特に政治団体代表に、選任監督につき過失があるような場合には、一定期間にわたって被選挙権を喪失し、その者が現職の国会議員であるようなケースであれば、失職することもありうるのです(国会§109)。

 これと団体献金の問題を混同する人が多いのですが、そういう人は、政治資金規正法の趣旨を十分に理解していないのでしょう。

 団体献金を禁止すれば万事解決するなどと話をすり替えるのは、いかがなものかとおもいますね。

 規正法は、ルールに従った管理がなされているかどうかを問い、ルールに従わない人には罰則を科する法律なのです。

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genre : 政治・経済

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[雑談] 天使は空を飛ぶことができない

 
           

<Prof Roger Wotton, from University College London, found that flight would be impossible for angels portrayed with arms and bird-like feathered wings. >


 早い話が、学者さんが、科学的見地にたって、「天使はあんな羽で飛べるわけがないじゃないか」と言っている、という記事です。このほかにも、この学者さんは・・・

・クリスマスツリーのてっぺんにいるフェアリー(妖精)は、自力ではそこに辿りつけないんだぜー
・天使なんて飛び立つことすらできないぜー

 などと言っています。

 そりゃ科学的に見れば、宗教のおおかたの部分は否定されてしまうのは間違いありません。
 たとえば、「神様がいる」ということを立証するためには、何らかの証拠が必要ですけど、そんなものは証明できないわけです。いわゆる「悪魔の証明」ってやつですね。

 私は仏教者ですけれども、私だって他人様から「あんな仏像見て、何があるってんだ。ただの像だろ。物質だよ。」と言われれば、「まあ、そうですけど・・・」と言わざるを得ません。そりゃそうだ、たとえば、お地蔵様は、元は普通の石なんですわ。だからといって、マルクスのように「宗教はアヘンのようなものだ」という意見が正しいとは思いませんが。

 特に、最近は、日本の仏教界には「御利益信仰」が蔓延ってしまっていて、「この仏像さんは家内安全の御利益がありまっせ~♪ウヒヒ~」というお坊さんもそこら中にいます。
 お坊さんたちに限らず、国民の側も、クリスマスツリーにお願い事を書いて、大晦日にお寺でお願い事をし、その足で神社に行ってまたお願い事をするように、欲望・煩悩むき出しになっているところもあります(笑)。

 しかし、いわゆるお寺なんかの御利益というのは、歴史的にそういう「言われ」があるということを根拠にしておっしゃっているのでしょうが、これも科学的に見れば、そのような御利益と信仰との自然的科学的な因果関係は証明されていないに違いなく、何をもって「御利益がある」というのかは突き詰めればあまり理由がないことになります。

 私は霊魂の存在は信じていませんが、テレビなどでもよく「カメラに霊の顔が映っている~」なんてやっていますよね。でも、どんなに科学が進歩しても、霊魂の存在を科学的に立証する日は来ないでしょう。

 無宗教がおそらく大多数と思われる日本国民は、上のTelegraphの記事を見て「信者、ざまぁみろ」と思う人がけっこういるかもしれませんね。
 

theme : ●´ー`●
genre : 日記

[憲法] 鳩山首相「憲法改正」を主張

 
           

<鳩山由紀夫首相は26日午後、民放のラジオ番組収録で「地方と国の在り方を逆転させる地域主権(実現)という意味での憲法改正をやりたい」と述べ、民主党政権での改憲に意欲を表明した。自民党との協議にも前向きな姿勢を明らかにしたが、憲法9条改正には慎重な考えを示した。民主党は先の衆院選マニフェスト(政権公約)で憲法改正に取り組むとは明記していない。〔・・・〕
 首相は改憲論議に関し「必ずしも9条の話ではない」と指摘。「できる限りベストな国の在り方のための憲法をつくりたい」と訴えた。

 安倍政権以来、「憲法改正」を真っ正面から主張した総理大臣はいませんでした。
 その中で、鳩山首相が「憲法改正」を主張したことは、その改正の内容はともかくとして、一応の評価に値する、といえるでしょう。

 鳩山首相は、改憲派として知られています。

 『新憲法試案ー尊厳ある日本を創る』(鳩山由紀夫著、PHP研究所、平成17年)

 鳩山首相は、9条の改正について慎重な姿勢を示しましたが、もともと鳩山首相の改憲案は「9条2項」を全面的に改正することをその内容とするもので、首相は海外派遣の原理原則を憲法に定めるべきとの立場です。

 ー ー ー

 憲法改正するのであれば、やはり9条には手を付けるべきでしょう。

 私は前に述べたように、自衛隊は「憲法9条に違反する組織」だと感じています。

 「統治行為論」(高度の政治性ある事柄には司法審査が及ばなくなること)で逃げ続けてきた司法、自衛隊に有名無実化したシビリアン・コントロールが及んでいると勘違いし、これで良いと思っている国会議員、「軍隊」だと感じながらもそれには口を噤んできた国民によってこれまで支えられてきましたが、このまま違憲状態を継続することが果たして妥当なのでしょうか。

 であれば、国民は選択しなければなりません。

A 自衛隊は憲法9条に違反する組織として廃止するのか
B 自衛隊を存続させるため、真のシビリアン・コントロールを及ぼすために、憲法を改正するのか

 かつての社民党のように、「自衛隊は憲法9条に違反しません」との意見は、もうやめにしましょう。

 鳩山首相は、憲法9条を堅守した状態での限定的な憲法改正をお望みのようですが、自分に正直にあるべきでしょう。「憲法9条を含めた改正議論をすることが必要だ」と、その口で言うべきでしょう。
 憲法9条の改正の必要性を鳩山首相は知っているはずですし、そうしなければならないとの決意もあるはずです。
 

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genre : 政治・経済

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[鳩山] お猿さんでも分かる「脱税」講座

 
             ネットでは、鳩山首相のことを「脱税総理」などと呼んでからかっていますが、そもそも「脱税」とはなんなのでしょうか、そして、脱税になったらどうなるんでしょうか。

 広辞苑レベルだと、(確認はしていませんが)「脱税」とは、納税すべき金額を支払わなかったこと、ということなのでしょうが、現実はもう少し複雑です。

 税を免れたと言っても、無申告に過ぎないこともあるし、過少申告もあれば、単に不納付のケースもあります。
 それに、法に触れない範囲内で税負担を軽減する租税回避や節税のケースもあります。
 こういうケースでは、加算税による行政上の制裁がかされる場合もありますが、懲役刑などの刑罰を受けるようなことはありません。

 戦前の日本は、脱税を「国庫に納入すべき額を納めなかったこと」として、賃金の不払いのように、損害賠償として把握していました。

 しかし、今日、脱税は刑事罰とされており、厳格に処罰されるおそれがあります。
 場合によっては、罰金に加えて、懲役刑が併科されることもあります。
 なお、脱税に懲役刑が設けられたのも戦後になってからのことです。(その意味で、脱税に対する考え方は、戦前と戦後で180度変わってしまったのです。)

 脱税は、「偽りその他不正の行為」によって所得税などの税を免れることが必要です。この行為がなければ、脱税とはいえないでしょう。

 脱税が認められるとして、さらに税を免れるために隠蔽や仮装をおこなっていた場合には、重加算税がかされることがあります。

 さらに、脱税により納付期限を経過していますから、遅延賠償として延滞税がかされることになります。

 これに加えて、脱税は刑事罰ですから、罰金や懲役がかされることになります。


 なお、年間150件程度の脱税があります。

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genre : ニュース

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[参院選] 一票の格差が拡大し選挙民の影響力損なわれる

 
             次期参院選の一票の格差が4・99倍に拡大した。

 最大較差が生ずる鳥取県と神奈川県を比べたときの数字が4・99倍に達したとのことだ。

 つまり、鳥取の選挙民の一票は、神奈川の選挙民の一票の約5倍の影響力を持つ、ということだ。
 神奈川の有権者は5人集まらないと、鳥取の有権者の一票に及ばないのである。

 外国人参政権が現実味を帯びる中、選挙権というきわめて重要な権利に注目が集まっているが、一票の格差の問題もまた同程度に問題視さるべきだ。

 最高裁判所も、毅然とこのような格差は憲法違反だ、と言うべきであろう。
 国民の持つ一票の影響力が国民間で著しい格差を生じていることを軽視すべきでない。

theme : 政治・地方自治・選挙
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[密約] 中学生でも分かる密約問題(2/2)

 
            2.核持ち込みに関する密約

 沖縄返還の際に、佐藤栄作首相(当時)とニクソン米大統領(当時)との間で交わされた合意議事録のことです。

 その内容は次のようなものでした。

<As stated in our Joint Commu-nique, it is the intention of the United States Government to remove all the nuclear weapons from Okinawa by the time of actual reversion of the administrative rights to Japan and thereafter the Treaty of Mutual Cooperation and Security and its related arrangements will apply to Okinawa,as described in theJoint Communique.
  However, in order to discharge effecttively the international obligations assummed by the United States for the defense of countries in the far East including Japan, in time of great emergency the United States Government will require the reentry of nuclear weapons and transit rights in Okinawa with prior consultation with the Government of Japan.
  The United States Government would anticipate a favorable response.
  The United States Government also requires the standby retention and activation in time of great emergency of existing nuclear storage locations in Okinawa: Kadena, Naha, Henoko and Nike Hercules units.>



(要旨)

1.沖縄返還に際して、米国は沖縄からすべての核兵器を撤去する。

2.米国は極東諸国の防衛のための国際的責任を効果的に履行するため、米国は、重大な緊急事態にあたり、日本政府との事前の協議を経た上で、沖縄に、核兵器の再持ち込みと通過権(transit rights)が必要となる。

3.米国政府は、好意的な反応(favorable response)を期待するものである。

4.米国政府は、重大な緊急事態にあたり、現存する核兵器の保管場所(storage lovations)である沖縄(嘉手納・那覇・辺野古・Nike Hercules 基地)を、維持ないし活用することが必要である。

 この「密約」は、既に米国で公開済みの文書ですから、厳密には「密約」とまでは言えない性質のものかもしれません。ただ、日本政府は一貫して「密約」の存在を否定し続けてきたため、「密約」の解明は一つの政治課題とされています。

 なお、平成21年(2009年)12月22日に、佐藤栄作元首相の遺品から、同文書が発見されたそうです。

 核密約の問題を解明しても、米国では公開済みであることから、日米関係を悪化させる素材にはならない、と考えます。また、核密約が現在有効であると考えても、米国がわざわざ沖縄に核を再び持ち込むようなことは考えにくく(沖縄に持ち込んだところで意味がないからです。)、日米安保の在り方を左右することもないでしょう。

 しかし、核密約の解明は、日本の外交安保を再考するきっかけになるかもしれません。
 これまで日本が厳守してきたとされる「非核三原則」は、まったくの嘘っぱちで、「持ち込ませず」は実際は有事の際には「持ち込ませる」という例外つきだったことになります(しかも、佐藤栄作氏は、非核三原則の提唱などを理由にノーベル平和賞を受賞しています)。

 現状を維持して核持ち込みを容認し、事実上「非核三原則」の三つ目のテーゼである「持ち込ませず」を撤回するか、あるいは、それでも「非核三原則」を貫徹するのか、これは近い将来、私たち国民が選択しなければならないときがくる、と思います。

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genre : 政治・経済

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[密約] 中学生でも分かる密約問題(1/2)

 
             クリスマスイブの今日ですが、私は、特に予定がなく(T▽T)、男友達と一緒にご飯を食べて終わりました。
 そうです、明日のクリスマスもきっとそうなるでしょう。男だけの汗臭い酒飲みになるに決まってます!(つ□<。*)

 クリスマスなんて、いいもん。キリスト教徒じゃないんだから、別に。フンッ!・・・でも、寂しいなあ、と正直に書きましたが、みなさんはどのようにお過ごしでしょうか(笑)。

 この間、後輩から「密約」に関していろいろと尋ねられました。ハッキリ言って良く分からない、なんで「密約」と呼ばれているのかも分からないし、なんでこれを現政権が必死に暴こうとしているのかも理解できない、というのです。

 そもそも、「密約」問題といっても、日本における「密約」で、ホットなものにかぎって言えば以下の二つをあげることができるでしょう。。

1.沖縄密約(吉野文書)

 昭和47年(1972年)の沖縄返還に際して、日米両国が交わした密約とされ、その内容は米軍基地の原状回復費(米軍基地を収去する際に必要な費用のこと)である400万ドルおよび海外向け短波放送「Voice of America(アメリカの声。以下「VOA」)」の施設移転費である1600万ドルを、アメリカに代わって日本政府が肩代わりする、というものでした。

 なお、VOAとは、USIA(情報庁)が運営する「国営短波ラジオ放送局」のことです。

 しかし、この沖縄密約に関しては、当時この密約問題を追っていた毎日新聞の西山太吉記者(政治部)が、密約の存在を得るために、女性外務事務官に酒を飲ませた上、性的関係を結ぶなど、社会的に相当と認められない手段によって情報をつかみ、その情報を当時の社会党議員である横路孝弘氏(現在、民主党)らに漏洩した、いわゆる「西山記者事件」のほうが知られています(機密漏洩罪の教唆犯として有罪判決を受けました)。

 西山記者事件に注目が集まったことで、沖縄密約の問題は政府による密約の否定をもって一時下火になります。
 むしろ、西山記者が所属していた毎日新聞は、性交渉を通じた取材方法を行っていたこと、外務事務官という取材源の秘匿を守らない形で国会議員に情報をリークしてしまったことなどが、社会的に強い非難を受けました(毎日新聞社は経営危機に直面、この頃から毎日新聞と特定の宗教法人との付き合いも始まったと言われていますね。)。

 最近になって、元外務省アメリカ局長の吉野文六氏が密約の存在を証言しました。

(後日続けます。)

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[鳩山] 信頼できない首相の英語力

 
             ヒラリー米国務長官が「(普天間問題における日本政府の立場を)理解した」と首相が発言した件について、私は首相の英語力を疑っています。

 先にオバマ米大統領に「trust me.」と言ったそうですが、ヒラリー発言を誤解した首相は、アメリカからみれば、「I'm just a liar.」と言ったに等しい状態になっています。
 無理に英語を使ったがために、ニュアンスが理解されずに自らの立場を危うくすることも有り得ますし、鳩山首相自身、どこまで英語を話せるのかも疑問です。

 鳩山首相は、アメリカと同じテーブルに付けているだけで満足感に浸っているのかもしれませんが、普天間問題についていかなる対応をするにしても、交渉事においては言葉の選択にもう少し気を使って欲しいものです。

[鳩山] 暫定税率維持が「環境目的」なのは当然

 
             民主党支持層から「暫定税率の廃止を撤回したのはうらぎりだ」との声が上がっているようです。

 しかし、これは大きな間違いで、支持者であればそのくらいのことは理解していなければおかしいのです。
 
 いまさら文句を言うのであれば、なぜ民主党に投票したのでしょうか。

 財源や地方財政を逼迫することから、暫定税率を単体として廃止するのは無理筋の話であることは明らかです。
 だからこそ、民主党政権は、暫定税率をより使途を明らかにした形に改めるべきである、と主張してきたのです。

 ですから、「暫定税率廃止とともに同水準の課税措置をもうける」としたことにつき、「地球環境のためだ」とした鳩山首相の発言は、あながち間違ったものとはいえません。

 民主党が最終的に目標とするのは、環境税の導入です。今回の措置は、それこそ環境税導入の準備的措置です。

 それなのに民主党支持層から批判の声が上がっている、というのは驚くべきことです。

 ここまで読むと、私は、民主党政権について擁護する立場のように思えますが、私は先の衆院選でも民主党には投票していませんし、彼等の目玉政策であるこども手当に関しては「時代錯誤」だとして反対の立場をとってきました。

 このようないきさつを見ると、民主党支持層は、自分の利益ばかりを考えているだけで、やや傲慢のように映ります。

 なお、基本的に民主党政権を存続させるだけの素質を持つ人間は、よくも悪くも鳩山首相以外にはいないのでしょう。
 これほど人が善く、感化されやすく、そして鈍感で、かといって検察権力とはタイマンをはれるしたたかさももち、右左問わず良い顔をしていられる男は、他にはいませんよ(笑)。

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[天皇] 天皇陛下76歳のお誕生日を迎えて

 
             天皇陛下が76歳のお誕生日を迎えられました。
 天皇陛下の発せられる言葉を国民がきちんと受け止めることで、天皇陛下が言葉に込めた切実な思いをくみ取ることが重要なことのように思います。
 
1.厳しい経済情勢

 <この1年を顧みて、まず思い起こされるのは、世界的な金融危機に端を発した我が国の厳しい経済情勢により、多くの人々が困難な状況に置かれたことでした。住む家を失った人々もあり、心の痛むことでした。>

2.新型インフルエンザの猛威

 <新型インフルエンザは秋になって患者数が増加し、来年がどのような状況になるのか案じられます。ワクチン接種などが進み、流行が抑えられることを期待しています。>

3.自然の猛威

 台風や洪水などの自然災害が猛威を振るっていることに思いなさっています。

4.裁判員制度の実施

 <今年の夏から、裁判員制度が実施されるようになりました。かつて昭和初期に我が国でも短期間陪審制度が行われたことは、戦後間もないころ、当時の穂積東宮大夫、後の最高裁判所判事から聞いたことがあります。
 しかし、この制度は日本にはなじまなかったということでした。
 この度の制度は、以前の陪審制度とは異なり、裁判官と一般の人が共に裁判に参加するという制度であり、今後の様子を期待を込めて見守りたいと思います。 >

5.カナダご訪問

 <7月には総督閣下の御招待により皇后と共にカナダを訪問しました。>
 <この度の訪問では、カナダが良好な環境を守り、この地に住む様々な民族を大切にしながら国を発展させている姿に接し、今日のカナダへの理解を深めることができました。私どもを温かく迎えてくださった総督閣下を始め、この訪問に心を寄せられたカナダの人々に心から謝意を表したく思います。>

6.陛下のご体調

 <昨年は12月初めに体調を崩し、静養期間の間に誕生日を迎えました。多くの人々が心配してくれたことを感謝しています。そのようなことから、今年は日程や行事の内容を少し軽くするようにして過ごしてきました。
 昨年12月の体調よりは良くなっていますので、来年も今年のように過ごし、皆に心配をかけないようにしたいと思っています。>

7.即位20周年、ご成婚50周年

 <本年は、私の即位から20年、私どもの結婚から50年という節目の年に当たりますが、4月の結婚50年に際して、また、11月の即位20年に際して、多くの人々から祝意を寄せられたことに深く感謝の意を表します。>

 ご感想の冒頭に、今年も「経済危機」に関する言及があったというのは、たいへん興味深く思います。
 陛下はそれだけ国民の生活が苦しくなっているということを心配されているのでしょう。「景気が悪いのはボクの責任じゃないもーん」と言って、何ら手当てをしようとしない政治家のかたがたは、責任を感じて欲しいものです。。

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[憲法] 天皇を訴えて金員を支払わせることができるか

 
             先日、私は、ブログの中で「天皇陛下が超法規的地位にある」とするのは間違いであるが、天皇陛下に裁判権が及ばないという点では超法規的と言えないわけではない、と書きました。

 この点に関して、「そんなことどこに書いてあるんじゃ、ボケェ!」というメールをいただいたのですが、たしかに、憲法にはそのような規定はありません。

 せっかく興味をもってくださったのですから、ここに簡単にその根拠を示しておきたい、と思います。

 昭和63年(1988年)9月23日、当時の千葉県知事は、昭和天皇のご病気快癒を念願して県民記帳所を設置しました。
 その記帳所の設置にあたっては、千葉県の公金が支出されたのですが、千葉県のある住民が、この公金の支出は違法だ、と主張し、公金の支出の結果、昭和天皇は不当の利益を得たなどとして、昭和天皇の地位を相続された今上陛下に対して、不当利得返還請求権を行使しました(住民訴訟)。

 今考えると、よくも天皇陛下に「金を支払え」という訴訟を提起できたものだなあ、とおもうのですが、この問題に関して、最高裁平成元年11月20日第二小法廷判決は、次の通り判示して、上告を棄却しました。

<天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であることにかんがみ、天皇には民事裁判権が及ばないものと解するのが相当である。>

 この最高裁判決は、天皇陛下には民事裁判権が及ばないとした最初の判決です。

 どうせですから、民事の話だけでなく、刑事の話もしておくことにしましょう。

 皇室典範第21条 摂政は、その在任中、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

 この規定を見たことのある人はほとんどいらっしゃらないとおもいますが、皇室典範21条の規定を見ると、どうやら摂政に関して刑事責任を認めない趣旨の規定のように読めますね。
 とすると、21条の規定のとおり考えるならば、おそらく天皇陛下に関しても、刑事責任を認めない趣旨だと考えることができるでしょう。

 したがって、天皇陛下には刑事裁判権も及ばない、ということになりますね。
 

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[鳩山] 「はじめて」の決断は及第点

 
             ここのところ、鳩山政権に対する批判的言及が続いていましたが、フェアなものの見方は忘れないようにしたいとおもっています。

 鳩山首相は来年度の予算編成における税制度の在り方について、ある程度の方向性を示しました。

1、子ども手当には所得制限を設けないこと
2、暫定税率を廃止するとともに、これと同水準の課税措置を導入すること
3、たばこ税の小幅な引き上げ(1本あたり5円)
4、環境税の1年以内の早期導入
5、自動車重量税の減税

 私はかねてから子ども手当は不要だと感じてきました。
 これまで前政権のやってきた児童手当を拡充すればいい話だと感じています。

 もっとも、これだけマニフェストで「こども手当」を全面に押し出していたわけですから、撤回できないだろう状況下で、「所得制限なし」「成年扶養控除の維持」を決めたことは大きな意義があります。

 暫定税率の問題も、私は基本的に環境税導入と同時にやらなければ、単に暫定税率を廃止しても地方財政がさらに逼迫するだけだと感じていますから、廃止して同水準の課税措置の導入という意味の分からないことをするようですが、いちおうは合理的な判断であろう、とおもいます。

 ただ、どう足掻いても、最後に残る問題は、国の収入がこれだけ減っている中で(そして来年度の税収は40兆円を大きく下回る可能性大)、これだけのバラマキ福祉を継続させられるわけがない、ということです。
 なお民主党政権は、霞ヶ関の埋蔵金を使えば大丈夫だ、などと言っていますが、これも永続的な財源ではなく、付け焼き刃に過ぎないことになります。国債発行額も44兆円という無意味な数字にこだわっています(この数字は、前政権を意識したメンツの問題に過ぎません。)。

[天皇] 天皇と憲法

 
             いわゆる特例会見騒動以来、左右を問わず、ネットでは激しい憲法論争が起きています。

 しかし、その多くが、私からみれば、眉唾な憲法論であって、イデオロギー丸出しの無理な論議をしているだけのように見えます。

 天皇陛下は超法規的存在だの(裁判権が及ばないという意味で使ってるのなら別)、公的行為であれば、内閣は自由に天皇陛下に指示できるとか、もうめちゃくちゃな意見が平然と交わされています。

 さらに、主に左派系のブログに見られる意見としては、外国要人との会談は国事行為だ、憲法7条9号や10号に該当するんだなどと主張して、「小沢幹事長の憲法論は正しい」というのをよく目にします。
 ただ、私からすれば、こういった議論もまた不毛に見えます。

 確かに、外国要人との会談が国事行為に該当する、と解釈する学説はあります。だから、憲法学の一学説のことを言ったとするならば、あながち間違っている、と断ずることはできないのです。

 いっぽうで、外国要人との会談が公的行為であって、国事行為ではない、とする意見だって間違っていません。そういった学説はあるからです(まあ、おおかたは公的行為に含まれる、との解釈ですが)。

 だから、小沢の憲法論が間違っているとか、正しいとか、そういう意見は実益のないものと言わざるを得ません。

 憲法解釈に争いのある場合で、アカデミックな討論の場でないのであれば、基本的に最高裁判例を参照するか、政府見解かのどちらかによった上で、議論を進めるべきでしょう。

 もっとも、今回のような天皇陛下の外国要人との会談に関しては、最高裁判例はありません(そのようなことを判断する事件がそもそも起きないからです。)。

 私は確認していませんが、おそらく政府見解は、オーソドックスな公的行為説によっているのだろうと推測され、かつ、公的行為であれば「内閣の助言と承認」は不要、としているのでしょう。

 とはいうものの、その程度の議論しか固まっていないのですから、いずれにせよ、社会的にはあまり実益のない議論のようにおもいますね。

 何度も言いますが、議論の前に、憲法を読んで、憲法に欠陥がある、ということにも気づく必要があるでしょう。
 憲法の無謬性を盲信しているから、不毛な議論を繰り返すのです。

 そもそも、憲法は、天皇陛下の政治利用を認めています。

 その証拠に、憲法は、公的行為に関して明文の規定を用意せずにいますし、国事行為に関しては、「内閣の助言及び承認」という形で内閣が天皇陛下を政治利用する余地を認めています(「内閣の助言及び承認」とは、天皇の国事行為に関して内閣に実質的決定権がある、ということです。)。

 このジレンマを私のように欠陥と捉えるかどうかは議論があって良いでしょうが、そのままにしていいと思うか、そうすべきでない、とするのかは、いつか国民が選択するときがくると思います。
 もし憲法論議をしたいのであれば、改正を視野に入れて議論しなければ、けっきょくのところ、個人的な意見を表明するだけに終わることでしょう。

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[暫定税率] 陳情がなかったにもかかわらず「国民からの要望」と

 
           

<民主党の小沢幹事長が16日の来年度予算に関する民主党の要望の中で、ガソリン税などの暫定税率維持を求めたのに対し、維持すると明言しなかった鳩山首相の対応に不快感を示していたことがわかった。
 17日には首相官邸で与党3党の予算要望が行われたが、小沢氏は一時、欠席する考えを示したという。
 首相は同党の予算要望を受けた翌日の17日朝、暫定税率について「私は『廃止』とずっと申し上げてきた。ある意味で誓いだとも思っている」と記者団に語った。小沢氏周辺によると、小沢氏はこの発言に怒り、同日午前の与党3党の予算要望について、「俺は官邸には行かない」と言い出したという。
 結局、民主党幹部が「友党が行くのにそれは失礼ですよ」となだめて出席したものの、小沢氏は要望の場で「今日は私からは発言しません。友党の皆さんの話を聞いてほしい」と語っただけで押し黙ったという。別の出席者は「小沢氏と首相が目も合わせなかったので、緊張した雰囲気になった」と語る。>

 この問題、単純に「陳情集約化」の問題と「暫定税率廃止」固有の問題の二つだけなのかと思いましたが、どうやらここにきてそれ以上に大きな問題が出てきたみたいです。

<民主党が16日に鳩山由紀夫首相へ提出した2010年度予算の「重点要望」をめぐり、目玉項目になったガソリン税の暫定税率維持については、小沢一郎幹事長が財源確保策として「暫定税率廃止はあきらめた方がいい」と党内で指示し、要望への明記が決まったことが18日、分かった。
 自治体や関係団体から税率維持の陳情はなかったことが既に明らかになっており、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)の柱となった10年度の廃止方針が、小沢氏の“鶴の一声”で転換されたことが裏付けられた。>

 小沢幹事長の「鶴の一声」の問題に加えて、こんな≪裏事情≫も明らかになってきました。

<民主党の小沢一郎幹事長が2010年度予算編成に向けて鳩山由紀夫首相へ提出した「重点要望」のうち、目玉項目となったガソリン税の暫定税率維持や子ども手当への所得制限導入について、実際には各種団体や自治体からの陳情、要望はなかったとみられることが17日、分かった。複数の党関係者が明らかにした。>

 「陳情集約」をしていたものと思われていたものが、実は、そのような陳情がなかったにもかかわらず、一政治家の一存で「国民からの要望」として盛り込まれていたことが明らかになったのです。

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genre : 政治・経済

[普天間問題] 米国は怒っているわけではなくて日本政府を理解できないだけ

 
           

<QUESTION: On the Okinawa issue with Japan. Has the U.S. set a deadline for Japan for the end of this week to come up with a decision on the Futenma issue?

MR. KELLY: I’m not aware that we’ve set any kind of hard and fast deadline. I think you know that we remain open to engaging the Government of Japan, of helping support their own policy review. We believe that the realignment roadmap that we’ve already agreed to is the best plan for reducing the burden on the people of Okinawa while maintaining our very important security relationship with Japan.

QUESTION: Can you go over what Kurt Campbell discussed with the U.S. – or the Japanese Diet member that was visiting on Friday?

MR. KELLY: I understand that he did meet with a Japanese Diet member. And – but I don’t know the actual substance of their exchanges. And I’m not sure that we would share that anyway, except to reiterate that we remain open to this dialogue.

QUESTION: Does the U.S. want to move the Marines off of Okinawa to the Japanese mainland?

MR. KELLY: I think what we want to do is we believe the best plan out there is this realignment roadmap, so we look forward to talking to the Japanese Government about how best to implement that.>

 米国国務省のサイトより。
 米国の代弁をするのであれば、「俺達はぶれていない。なぜ日本政府が必要な履行をしないのか理解できない。」といったところでしょうか。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

tag : 普天間 国務省 沖縄 民主党 鳩山由紀夫

[差別] 「障害者」改め「チャレンジド」

 
           

<「障害者」の表記に関して、英語の「チャレンジド」の方が望ましいとの考えを示した上で「新政権で考えなければならない」と述べ、名称変更を前向きに検討する意向を表明した。
 首相は米国留学時代の経験に触れ「チャレンジドの人がチャレンジ精神で健常者以上に見事に暮らしている姿を見て、こういう日本にしたいと感じた。チャレンジドの皆さんがこの国に生まれて良かったと感じられるよう最善の努力をする」と述べた。>

 「この国というものが良く分からない」と言った鳩山首相の口から<この国に生まれて良かったと感じられるよう>との言葉が出てくるとは思いませんでした。
 障碍者の方を含め国民に<この国に生まれて良かった>と感じさせるためには、その前提としてキチンとした国の形がなければいけないのですが、鳩山首相はこのことに気づいておられるでしょうか。

 上記記事からもお分かりのように、鳩山首相は、「障害者」の表記を「チャレンジド」に改めるべきだとして、「(名称変更は)新政権で考えなければならない」と述べました。

 なぜ障碍者を「チャレンジド」と呼ぶのか、といいますと、私はある方から次のように聞いたことがあります。

 《障碍者の持つ「障害」は神様から与えられたものだと考えられます。神様は、「障害」に負けずに頑張れ、つまり、チャレンジしろ、と言っているのです。
 いうなれば、「チャレンジする者として神様に選ばれた人」なのです。》

 私は仏教者なので、このへんのことはあまりよく分かりませんが(もしかしたらそのような思想背景が本当にあるかもしれません。)、その方の解釈(この人が正しいと言っているわけではない。)によれば、「障碍者」をチャレンジドと言うのは、神様が与えた障碍にチャレンジする人、という意味で使っているんでしょうね。

 仮にこれが障碍者を表す言葉とされたとすると、「障害者手帳」は「チャレンジドノート」と呼ぶことになるのかな(汗)。

 こういうのは、一種の言葉狩り、といえるのかもしれませんね。

 別に「障害者」という言葉そのものが、障碍者を差別するものではないはずです。

 その言葉に差別意識を混入させるのは、あくまでも使う側の問題であることを忘れてはいけないのです。
 そのような人達の認識を改めることなしに、ただ名称だけを変えても何も生まれないでしょう。

 子ども手当を給付しても少子化問題は根本から解決しないように、言葉だけを換えたところで、今ある差別や障害除去の課題が解決するわけではありません。
 

theme : 民主党
genre : 政治・経済

tag : 障碍者 鳩山由紀夫 チャレンジド 差別

[差別] 障碍者差別と言葉狩りは違う

 
           

<問題となっているブログは11月8日付「医師不足の原因は医師会」。医師会を批判する記述の中で、「高度医療のおかげで機能障害を持ったのを生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった」「『生まれる事は喜びで、死は忌むべき事』というのは間違いだ」(原文のまま)と記載していた。>


 阿久根市(鹿児島県)の竹原市長のblogの内容が物議を醸しています。

 当該blog記事は、11月8日付けのもので、現在は文書は削除されていますが、<高度医療が障害者を生き残らせている>などと到底万人には理解できぬ妄言をるる書き連ねていたそうです。

 報道によれば、竹原市長は、文章の修正等に応じる意向を示しているそうですが、謝罪をするつもりはないそうです。

 ネットには、竹原市長を擁護する意見も少なくありません。

 その多くが、このような文章に目くじらを立てることは、言葉狩りに繋がるのではないか、などと述べているように見えます。

 なるほど、私も、差別的表現であったとしても、表現規制は謙抑的であるべきだとおもいます。

 気に入らない意見があったとしても、言論をもって対抗していくべきです。
 ちなみに、法律学の世界では、これを「対抗言論の原則」といいます。

 私は、言葉狩りとは、差別に繋がることを理由に特定の言葉の使用を禁じられ、あるいは、自ら使うのを差し控えざるを得なくなること、だと考えます。

 しかし、その一方で、言葉は常に変化していきます。
 その変化は、よき改善をもたらす場合もありますが、本来の意味を離れて言葉が独り歩きをするなど退化する場合もあるでしょう。

 だから、何が日本語として優れているのかは、一概に判断できるものではありません。
 
 そして、ある一時期において、狩りの対象となる言葉も、10年後には良い意味で使われているかもしれません。
 ゆえに、言葉を狩るようなことは常に慎むべきでしょう。

 しかし、そのことと今回の一件は少し性質が違うようにおもいます。

 竹原市長のblog記事には、言葉狩りに相当する「言葉」がないからです。

 竹原市長自身も認めてしまっているように、今回、彼に批判が集まっているのは、あまりにもその文章が稚拙すぎて「誤解を招いている」からです。

 抗議してきた障碍者団体に、言葉狩りうんぬんと言う前に、きちんとした言葉で語るべきではないでしょうか。

 障碍者団体も障碍者に文句を言うことまでは否定していないでしょう(中には、そういう団体もあるかもしれないが。)。

 しかし、もしそうだとしても、公人として最低限の知識をもって、価値ある確かな言葉で語ってほしい、というのが障碍者たちの健全な思いなのではないでしょうか。

theme : 憂国
genre : 政治・経済

tag : 阿久根市 竹原信一 ブログ 差別 障碍者

[経済] 戦略を打ち出せない政治に振り回されるのはごめんだ

 
             最近、亀井金融相とどんぱち火花を散らした菅直人副総理だが、前にも指摘したように、亀井氏に論戦を挑めるほど自身の経済政策は固まっていないのが現実だ。

 菅直人氏はたびたび「第三の道」という言葉を使って、自分の立場を説明しようとする。

 彼が第三の道という以上、第一、第二の道があるはずだが、彼は以下のように考えているらしい。

 第一の道=大規模公共事業によるバラマキ経済政策(大きな政府を指向する。)

 第二の道=自由競争にまかませた市場原理主義(小さな政府を指向する。)

 菅直人氏の理解でいけば、第一の道は旧来の自民党(田中派的)、第二の道は小泉構造改革路線と符合することとなろう。

 なお、このような区分は菅直人氏個人が勝手にやっていることなので、私はこれに賛成するわけではない。

 菅直人氏がblogで<迷っている>と語るように、菅直人氏の中では、第一の道も第二の道も良くない、との印象を持っているようだ。
 だからこそ、彼は、(菅直人流の)「第三の道」なるものを言い始めたようだが、菅直人氏は「第三の道」がどのようなものなのかは明確にしていない。
 やっぱり<迷っている>のである。

 菅直人氏は<1兆円(の費用を投資すること)で、11兆円くらい生み出すような知恵があるはずだ>と力説するが、彼は妄想を膨らませてばかりで、そのための政策的手段を一向に提示しようとはしない。

 にもかかわらず、民主党政権の経済政策というものは、その場しのぎのバラマキ政策ばかりだ。民主党政権に成長戦略がないと言われるのは、このように短絡的なバラマキ政策しか提示できていないことにほかならない。

 菅直人氏に限らず、多くの政治家が誤解しているのは、雇用創出名目で金をばらまけば、失業率が下がるとか、雇用規制を強化すれば、みんなが正社員になって賃金が上がるなどと、最近の中学生でも考えないようなことを信じ込んでいることだ。

 そのうえ、財務省からは「センセイ!財源が足りません!」と言われているものだから、前政権への見栄もあって国債発行44兆円以内などとする無意味な縛りにこだわっているし、財源を補うことしか考えていないから、この期に及んで、暫定税率も廃止すべきか迷い始めたし、子ども手当は所得制限がつくことになりそうだ。

theme : 民主党・鳩山政権
genre : 政治・経済

tag : 民主党 鳩山由紀夫 小沢一郎

[子ども手当] 所得制限を設けたのでは無意味に

 
             けっきょく、子ども手当に所得制限が設けられそうです。

 鳩山首相は15日夜のぶら下がり会見で<付けない方向が一応決まっている。国民の思いがどこにあるかを最終的にチェックして政権の対応を決めたい>と述べました。事実上、所得制限をもうける必要性を認める発言だと思います。

 亀井金融大臣もまた鳩山首相が所得制限をかけるべきだと考えていることことを認めました。

 前にも述べましたように、所得制限をもうけるのであれば、これまで自民党政権の下でなされてきた児童手当を拡張、補充すればいいだけのことです。
 これでは、民主党がやりたがっていた「子ども手当」とはなんだったのか、ということになってきます。

 財源不足なのか、金持ちにやる金などないと考えているのかは分かりませんが、扶養控除等の人的な所得控除を廃止するのであれば、みな等しく所得制限のない形で給付を受け取れるようにしなければ、公平の見地からも問題がある、というべきでしょう。

theme : 民主党
genre : 政治・経済

tag : 民主党 鳩山由紀夫

[憲法] 天皇陛下のなし得る行為の内容とは

 
             憲法は、4条1項で、「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行」う、と定めています。いわゆる「国事行為」のことです。

 憲法は、天皇陛下が国事行為のみなし得るとしていますが、天皇陛下であったとしても、スポーツ観戦や祭祀なども当然になさいますから、天皇陛下は国事行為以外にも「私的な行為」ができる、と考えられています(私的な行為ができないと考える人はまずいないでしょう。)。

 しかし、問題となるのは、先日のような外国要人との会見です。
 外国要人は、憲法7条9号の「外国の大使」ではありませんから、憲法に定めのない外国要人との接受(会見)が天皇陛下になし得るのか、が問題となります。

 ついでに申せば、たとえば、天皇陛下が「日本国の象徴」としてなさっている「おことば」ですとか、外国ご訪問等も憲法に規定がありません。このことも問題意識として持っておく必要があります。

 そこで、憲法学説では、国事行為と私的行為の中間として「公的行為」を認めるべきであって、天皇陛下のなさる「おことば」や外国要人との接受等はこの「公的行為」に含まれる、と考えるべきではないか、などと主張されています。
 このような見解を「三行為説」と言います。なぜ「三行為説」と言うのかといいますと、天皇陛下のなし得る行為として、(1)国事行為、(2)私的行為に加えて、(3)公的行為という三つの行為類型を認めるからです。

 この「三行為説」に立てば、天皇陛下は憲法の定める国事行為でなくとも、日本国の象徴としてのお立場から、さまざまな行為をなし得ることになります。
(これに対して、「公的行為」を認めない「二行為説」もあります。この見解を支持する学者たちは、「おことば」もまた国事行為だとか、準国事行為であるとか、さまざまな理由付をしていますが、中には、天皇陛下のする「おことば」などはいずれも憲法に違反するなどとして否定する学者もおられます。)

 もっとも、天皇陛下の公的行為であっても、最終的な責任は内閣がとるべきです。
 天皇陛下は、そのお立場の特殊性故に、我が国の裁判権が及ばない、と考えられています(最高裁平成元年11月20日判決も、「天皇には民事裁判権が及ばない」と判示しています。)。つまり、天皇陛下に行為の責任を押しつけるわけにはいかない、ということです。

 小沢幹事長は、天皇陛下のなされる行為はいずれも「内閣の助言と承認」に基づくものなんだから、内閣が天皇陛下の会見をセッティングして何が悪い、と言っていますが、だからこそ、内閣は国民に対し、国会に対して政治的責任を負うべきなのです。

theme : 天皇陛下・皇室
genre : 政治・経済

[メール] 特例会見について

 
            匿名のメールが届きました(拙blogの右カラムからメールを送ることが可能です。)。
 返信先がありませんでしたし、辛辣なお叱りの内容でしたので、こちらに簡単にお返事だけしておきます。

 連日取り上げている、特例会見問題ですが、中曽根元首相が官邸に働き掛けたのではないか、とする話があるのは承知しています。ある人から聞きましたが、今週中に発売するある週刊誌も、中曽根氏の関与を指摘する報道をするそうです。

 そのことをもって、私のこれまでにしてきた指摘が的外れだとのことですが、仮に、小沢幹事長にせよ、中曽根元首相にせよ、内閣の構成員ではない以上、今回の特例措置は極めて不適切なものだと私は考えます。

 それに、彼等の働き掛けに呼応し、結果、政権は官房長官を通じて特例会見のセッティングをしたのは疑いようもない事実です。

 もしこれらを不当な働き掛けというのであれば、官房長官がこれに応じなければいいだけのことだったのです。

 それに、一番悪いのは羽毛田宮内庁長官だから、私のした指摘は的外れだ、とのことですが、今回、宮内庁は最低でも2回(外務省1回、官房長官1回)、要請を拒絶しています。
 それにもかかわらず、官房長官が、再度(しかも同日中に)電話により重ねてこれを要請したことから、しぶしぶ応じたのです。

 むろん羽毛田長官の過去の言動には望ましくないものもありましたが、今回の彼の対応は精一杯のところだったのかな、と善解しています。

 なお、憲法7条の国事行為の中に、本件の会見が当たらないことは同感ですが、だからといって天皇陛下の行為の結果について、内閣が責任を負わなくてもよいことにはなりません。
 天皇陛下が喜んで会見に応じられたから、結果オーライということは断じて言えません。
 天皇陛下に国政に関する権能が認められない以上、内閣は常に天皇陛下の行動に政治的責任を負うと考えるべきです。(このことは、憲法の標準的なテキストに書いてあることですから、一度お読みになるとよろしいかと存じます。)

 あと、今回の特例会見を批判した安倍元首相を馬鹿になさっていますが、安倍元首相が御嫌いなのは伝わりましたが、バイアスがかかりすぎていて、言っていることがよく分かりません。
(安倍元首相が統一協会の信者うんぬんといいますが、そもそも安倍元首相の家は天台宗ですよ…)

 それに加えて、同メールでは、次期国家主席と噂される人物と天皇陛下との会見を特例であっても認めることは、日本にとっても大きな意味を持つ、とされていましたが、私はこれにも反対の意見です。

 そもそも、先に来日した中国の国家副主席は、まだ国家主席ではないのです。もちろん「集金ペイ」(漢字が即座に出てこないので許してください。)は、中共の中でも輝かしい経歴、出自であり、エリートであることは間違いありませんが、現在の政治的序列は上から6番目に過ぎません。
 「喜びの中でお迎えしたい」などと鳩山首相は良く分からないことを言っていますが、百歩譲っても彼が国家主席になった後にそうすべきであって、いったいどんな妄想を膨らませているのだろう、とおもいますね。
 

theme : 民主党
genre : 政治・経済

tag : 民主党 鳩山由紀夫 中国 天皇 特例会見 政治利用 小沢一郎 中曽根康弘

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