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小泉構造改革の敗北と克服

 
             学部生と話をしていると、最近はレポートで「小泉=竹中路線」を批判していれば単位をもらえる、などという話を聞きました。

 時代も変わったなあ。

 私が学生のときは(最近まで学生でしたけどね・笑)、もちろん自民党政権への批判は学者ウケすることが多かったようにおもいます。まあ、もちろん学者の役割は、政府の政策を追認することにはありませんから、それは当然といわれれば当然なのですが、しかし、評価の重点はむしろ「いかに日本が他国に比べて遅れているか」というところに置かれていたようにおもいます。

 だから、どちらかというと、小泉さんがやったような規制緩和路線のほうが当時の学者にはウケがよかったんですよね、私の頃は。つまり、なるべく国は国民の生活に干渉せず、国民の基本的自由に任せたほうがいい、というような論調ですね。

 私個人、小泉構造改革の支持者ではないけれど、ただ、近時の中身のない新自由主義批判もどうなんだろう、と思うことがあります。

 今の学生たちが、平然と「コイズミの規制緩和路線や新自由主義路線が悪かった。だから格差が拡大した」と誇らしげに言うのは結構ですが、よく聞いてみると、「非正規雇用を全員正社員にすれば、給料も高くなるし、安定的な地位を得ることができる」と信じるいっぽうで、「正社員の年功序列や終身雇用」を「古臭い」と考えているようですし、大企業に対して「法人税をもっと上げるべきだ」といって北欧諸国の例を挙げるものの、解雇規制の厳しい我が国の雇用システムを改変し、労働力の流動性を高めることには反対のようです。

 果たして、このような認識でいいのでしょうか…ブレーキとアクセルを両方ふかしているような、そんな印象を受けるのですが。

 小泉元首相が先日、谷垣自民党総裁に「小泉構造改革を引き継いでいるのは民主党だ」と述べたそうです。
 この学生たちに小泉さんの発言の意図を読み解く能力はないのでしょう。
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theme : 自民党
genre : 政治・経済

tag : 小泉純一郎 自民党 構造改革 新自由主義 アダムスミス 宗教右翼 米国 規制緩和 非正規

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 メールをくださった方へ

 後日、エントリにてメールのお返事をさせていただきますので、宜しくお願いいたします。

引き継いでいるのは民主党

あれは自民党への皮肉かな。。。わかりませーん(><)

小泉改革は、民主党政官改革派(確か故石井さん)の主張を、小泉氏が実行したんものですよね。
「小さな政府」や「セーフティーネット」を強く主張していたのは民主党でした。

ところが小泉政権になると改革を批判しはじめました。
それが今、小泉改革の方向性を引き継いで、「公務員改革」「官僚の無駄、あらゆる無駄排除」「地方主権」に着手しようとしている。それも徹底的に。
徹底的にやることにより、官僚の摘み食いを容易にするシステムを完全になくしてしまう。
腐敗の温床をなくす=弱者利権がなくなる。

一方、母子加算復活や子供手当は、今よりももっと厳しい自己責任が課せられるということですね。
年金の支給停止もそのひとつかも知れません。小さな政府とはつまり、最低限の保障はするが、あとは自己責任でやりなさいというものなんですね。
国は国民に分配する責任を果たします。が、それをどのように使うかは国民の自由意思。子供手当で海外旅行^^)/なんぞと浮かれている方々は老後のために蓄えがなくなるだけですよと。
責任を果たした政府に、オネダリは無しですよと。

以下、鴻が感じたこと。

●国に面倒見てもらうのが当たり前・・・みたいな傲慢さは嫌ですし、(多額の生活保護を受給しながらまだ足りないなどと言う人)
就労者の収入が生活保護受給額を下回る現実にも納得できません。
なんとかならないかと思います。

●学生さんたちの主張も、真実の一側面であることは間違いないと思います。
何もかも全てが小泉氏の責任にされてしまうのはどうかと思いますが、小泉改革はつまるところ、中途半端に終わってしまった為に、痛みだけが残ったんだと思います。

●正社員雇用が抑えられる一因には、厳しい解雇規制があるんですよね。
「解雇される人カワイソウ」という論理でしょうが、実は能力のある人が正社員になれず、いつまでも安い賃金で働かされるという不条理が起きています。
私の友人も「企業は切りたがっているが切れない社員・・・そしてパートより高賃金な社員」の下、福利厚生一切なしのパート勤務をしております。(サービス残業つき)

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>鴻さん

 自民党への皮肉もあるとはおもいますが、小泉さんが民主党政権発足以後も黙っているあたりを見ると、民主党の政策に基本的には理解を示している、とおもいます。

 民主党が消費税は上げません、官の無駄は省きます、地方主権・・・などと言っている点は、実に小泉さんとやり方が酷似しているように思うのです。

> それが今、小泉改革の方向性を引き継いで、「公務員改革」「官僚の無駄、あらゆる無駄排除」「地方主権」に着手しようとしている。それも徹底的に。

 「地方主権」って、意味が分かりませんよね。「地方分権」ならばまだ理解できますが、「主権」という言葉を持ってくる、ということは、連邦制・道州制を採用する、ということでしょうか。 

> 一方、母子加算復活や子供手当は、今よりももっと厳しい自己責任が課せられるということですね。

 民主党は配偶者控除や扶養控除を廃止する代わりに、給付方式を採る、としています。煩雑な控除制度よりも給付したほうが簡便だからです。
 ですが、控除を廃止される人と受給者が必ずしも一致していないことが問題です。つまり、配偶者控除になる世帯=子ども手当を受け取れる世帯ではない、ということです。ですから、ある条件を満たす人には好都合ですが、それ以外の人にとっては増税となってしまいます。

 たとえば、配偶者控除廃止の場合は、子どもがいない世帯(特に配偶者の一方が専業主婦)は、子どもがいないことを理由に、税負担が増えることになります。
 民主党がバカなのは、専業主婦世帯は金を持っている、と思いこんでいることです。子どもがいないから、教育費がかからない=金持ち、という思いこみなのでしょう。
 これでは、鴻さんご指摘のように、子どもがいないことも自己責任だ、と言っているのに等しいと言えます。ちなみに、私は、配偶者控除を廃止する必要はないと思っています。
 
> ●国に面倒見てもらうのが当たり前・・・みたいな傲慢さは嫌ですし、(多額の生活保護を受給しながらまだ足りないなどと言う人)
> 就労者の収入が生活保護受給額を下回る現実にも納得できません。

 おっしゃるとおりです。生活保護を受けられずに餓死者がいる一方で、生活保護を受給する必要性があるとは思えない(ミーンズテストをやったのかどうかあやしい)人もいますよね。
 その矛盾に、国民の多くも気づき始めています。気づいていないのは、政治家だけ。

> 何もかも全てが小泉氏の責任にされてしまうのはどうかと思いますが、小泉改革はつまるところ、中途半端に終わってしまった為に、痛みだけが残ったんだと思います。

 鴻さんがおっしゃるように、ぶっ壊すだけぶっ壊して小泉さんがおやめになった、という評価は正しいとおもいます。
 その中で、小泉さんの唯一にして、最大の功績は、公約通り「自民党をぶっ壊した」ことにある、といえるでしょう。

> 私の友人も「企業は切りたがっているが切れない社員・・・そしてパートより高賃金な社員」の下、福利厚生一切なしのパート勤務をしております。(サービス残業つき)

 解雇規制を緩和するかどうかは、難しい問題なので、ここでは置いておくとしても、鴻さんがご紹介してくださったケースについては、私も深刻に受け止めています。
 労働法制の原則の一つに「同一価値労働同一賃金」というものがあります。どのような就労形態であっても、同じ価値の労働をしたのであれば、賃金は同じであるべきだ、ということです。

 こうした現状を改善すべく、安倍内閣において、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パート労働法)が改正されました。未だ擬似パート(パート労働の形式をとっているが、実質的に正社員と同一の就労形態であること)の問題などが残っていますが、民主党はパート労働者の地位を安定させるための諸施策を講じるべきです(しかし私が知る限り、民主党はこの問題にほとんど関心を持ってくれていません。まだ社民党のほうが取り組む姿勢をもっていますね。)
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