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[外国人参政権] ネットに広がるちょっとした誤解について

外国人参政権法案が国会に提出されることが確実視されています。私は、もう既に外国人参政権に反対する旨のエントリを書いていますので、ここでは深く言及することは避けますが、主に反対派の中に誤解に関して意見したいと思います。
 → 2010/01/04 : 政治[外国人参政権] 国家安全保障にプラスに働くことは考えられない
 → 2009/12/15 : 政治[外国人参政権] 12月15日付読売社説「小沢氏の発言は看過できない」

1.外国人参政権法案に違憲の疑いがある、というのは正しい。

→国民主権原理(前文、1条後段)、参政権を「国民固有の権利」とする憲法15条、地方公共団体の首長や地方議会議員の選挙について「地方公共団体の住民が、直接これを選挙する」と定めた憲法93条2項に反するおそれがある。

→なお、外国人参政権は地方参政権を外国人に付与するものであるとの反論については、最高裁平成7年2月28日判決が、憲法93条2項の「住民とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味し、在留外国人に対して地方公共団体における選挙権を保障したものと言うことはできない」として、外国人は「住民」には含まれないとする。

2.自民党は外国人参政権法案に反対している、というのは間違い。

 少なくとも、昨年の衆議院議員選挙の当選者119人のうち、自民党賛成者は8人もいる。態度を明らかにしない議員も42人いる。明確に反対と述べたのは、当選者の二分の1にあたる60人に過ぎない

3.法案が成立しても、その違憲性を訴訟で訴えればいい、は正確には間違い。

→たしかに、憲法は、81条において「最高裁判所は、一切の法律・・・が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」と規定している。だから、裁判所に対して、同法案の違憲性を争う、という発想は決して間違いであるわけではない。

 ただし、ただ我が国では、漫然と法案の違憲性のみを争うことはできない、とされている。
 最高裁昭和27年10月8日大法廷判決は、「現行の制度の下では、特定の者の具体的な法律関係につき紛争の存する場合にのみ裁判所にその判断を求めることができるのであり、裁判所が具体的事件を離れて抽象的に法律命令等の合憲性を判断できるとの見解には、憲法上及び法令上、何らの根拠も存しない」としている。

 たとえば、「自衛隊を違憲だ」と言うためには、それだけでは足らず、その前提として具体的な争訟が必要だ、ということだ。ただ、法案が違憲だから裁判所に訴訟を提起できる、などということは、まずあり得ない。訴え却下になるだけだ。

 けっきょくのところ、「法案が成立するのはしかたない」というのは、根拠のない楽観論に過ぎない。

 逆を言えば、外国人参政権法案が「違憲」だとどんなに言おうが、法案が成立したらおしまい、ということだ。
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テーマ:外国人参政権問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2010/01/12(火) 23:02:06|
  2. 政治
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
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コメント

民主支持者への批判

くるくるさん、おはようございます。

民主党が法案可決に向かってダッシュしてますね。
マスコミは大きく取り上げません。マスコミ報道は可決された後でしょうか。
「外国人参政権が可決されました、チャンチャン♪」という具合に。

>自民党は外国人参政権法案に反対している、というのは間違い。

誤解している方が多いですね。

では自民なら良かったの?と聞きたい。
当然予想された事ですが、付与の対象者が特別永住外国人だけでなく、一般永住外国人まで広げています。そうなると、選挙権を付与される外国人が増大します。
労働力確保を目的とした「1000万人移民政策論者」を抱える自民が、移民政策に舵を切れば、その上この法案が可決されたら、日本はどんなことになるか。

中国籍の永住者が増えています。朝鮮・韓国籍はむしろ減少しています。外国人参政権は「中国」のための法案のようですね。

同法案に関する民主党の動きを知りたくて検索を掛けますと、民主党に投票した国民を批判(罵倒)する言葉で溢れています。

「民主に投票した奴、責任取れ」「愚民ども」・・etc

ここから先は鴻の妄想ですが、国籍法改悪時に起きた現象(民主に責任を押し付け、自民支持に誘導する)が、また起きていると思います。

  1. 2010/01/13(水) 08:57:24 |
  2. URL |
  3. 鴻 #FDXVSfgk
  4. [ 編集]

そういえば

こんばんは。ご迷惑をおかけします。くるくるさま。
本エントリを拝見させていただいていて、ふと思い出すのが、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝に対して、市民団体がおこした訴訟です。
たしか、裁判長が「違憲ではない」と判決しながらも、傍論でオチをつけるというのが、あったと思います。
台湾の女性活動家の件も、同様だったと覚えています。
思想的バイアスを、真逆にした感じになるのでしょうか。
傍論で慰めてもらうのは、つぎは、わたしの番のようです。
  1. 2010/01/13(水) 18:53:04 |
  2. URL |
  3. D****** #-
  4. [ 編集]

訂正

先だってのコメント、訂正いたします。
「違憲」と判決された際の傍論が、前例のような、判決と相対するような内容であれば、慰められません。危なく、いわゆる市民との誤解をお受けするところでした。
事ほど左様に、右に左にややこしいはなしでございます。
貴重なコメント欄、大変失礼しました。
  1. 2010/01/13(水) 19:04:08 |
  2. URL |
  3. D****** #-
  4. [ 編集]

鴻さん

 <「外国人参政権が可決されました、チャンチャン♪」という具合に。>

 気づいたら「え?あれ、なんで外国の人も投票しに来てんの?」みたいな調子になりそうですね・・・

 <当然予想された事ですが、付与の対象者が特別永住外国人だけでなく、一般永住外国人まで広げています。そうなると、選挙権を付与される外国人が増大します。>

 とすると、現在も増加傾向にある在日中国人が大きな影響力を持つことになりますね。

 <労働力確保を目的とした「1000万人移民政策論者」を抱える自民が、移民政策に舵を切れば、その上この法案が可決されたら、日本はどんなことになるか。>

 自民党もここらへんが良く分からないんですよね。労働力が足りない→移民を連れてこい・・・では、話になりません。
 移民を連れてくるのであれば、世界中にいる難民を受け入れる枠を広げたほうが遙かに国益に資することでしょう。

 <中国籍の永住者が増えています。朝鮮・韓国籍はむしろ減少しています。外国人参政権は「中国」のための法案のようですね。>

 おっしゃるとおりです。在日コリアンが減少した分、在日中国人が増加しているのが現状です。

 <同法案に関する民主党の動きを知りたくて検索を掛けますと、民主党に投票した国民を批判(罵倒)する言葉で溢れています。>
 
 反対派も賢くなって欲しいです。「シナ人は帰れ」などと言って、誰がついてくるでしょうか。大多数の国民は、「あの人たち何言ってんの?」で終わってしまいます。

 民主党に投票した国民を愚弄するのも間違っています。愛国者を標榜する人に限って、自国民を徹底的に批判する・・・本末転倒も良いところでしょう。

 <ここから先は鴻の妄想ですが、国籍法改悪時に起きた現象(民主に責任を押し付け、自民支持に誘導する)が、また起きていると思います。>

 私は、このブログで一度も国籍法をとりあげませんでしたが、それは、鴻さんのおっしゃるように、嫌な雰囲気を感じていたからです。
 自民党に誘導するようなことはせずに、まずは反対することに勢力を注ぐべきです。
  1. 2010/01/15(金) 19:22:04 |
  2. URL |
  3. くるくる #-
  4. [ 編集]

D******さん

> こんばんは。ご迷惑をおかけします。くるくるさま。

 いえいえ、まったく迷惑なんてしてませんよー

> 本エントリを拝見させていただいていて、ふと思い出すのが、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝に対して、市民団体がおこした訴訟です。
> たしか、裁判長が「違憲ではない」と判決しながらも、傍論でオチをつけるというのが、あったと思います。

 ありました、ありました。大阪高裁だったかな、ええ、余計な判断がありましたね。

> 思想的バイアスを、真逆にした感じになるのでしょうか。

 傍論って、判決に不必要な判断なので、そのこと自体が先例を構成するわけではないので、後の裁判所が拘束されることにはならない、ざっくばらんに言えば「独り言」なんですよね。
 私は、裁判所は、紛争を解決するのに必要なことだけをするのがその役割なんだと思いますから、余計な法的見解を述べて、国民を惑わすようなことはすべきでない、と考えています。
 裁判所は、裁判官の独壇場ではないのですから。
  1. 2010/01/15(金) 19:37:18 |
  2. URL |
  3. くるくる #0S.Kwhuo
  4. [ 編集]

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